「日中苦心の得点稼ぎ」
「低迷の首相、成果演出」
「パンダ頼りの狙い見え見え」
今朝の朝日新聞の中にあった見出し類ですが、さんざんな言われようですね。
夕刊の素粒子には、こんなのも。
戦略的互恵関係 懸案事項に深入りせず、声明は曖昧表現。わかりやすい成果と言えばパンダ貸与、のような関係をいう。
この素粒子を見たとき、さすがに「揶揄」しかできない朝日新聞に怒りがわいてきました。
こうした見出しを書く整理部記者、素粒子を書いた記者、「狙い見え見え」と投書した神奈川県相模原市の主婦に言いたい。
日中共同声明を一言一句、その意味、含意を吟味して読みましたか?
10年前、宮中晩さん会で江沢民国家主席が行ったスピーチを覚えていますか。その時との違いがわかりませんか。
印象深いのは次の一節です。
中国側は、日本が、戦後60年余り、平和国家としての歩みを堅持し、平和的手段により世界の平和と安定に貢献してきていることを積極的に評価した。双方は、国際連合改革問題について対話と意思疎通を強化し、共通認識を増やすべく努力することで一致した。中国側は、日本の国際連合における地位と役割を重視し、日本が国際社会で一層大きな建設的役割を果たすことを望んでいる。
日本の常任理事国入りを支持する、とまでは行きませんが、国連改革と国連における日本の地位を重視する、と常任理事国入りにつながる表現に踏み込んでいることは特筆されます。
また、早稲田大学での講演は対中援助への感謝の意が表されましたし、また、その模様は中国に生中継されたそうです。これまで対中援助は中国人民に知らされていない、という批判がありましたが、国家主席の肉声でその謝意が表わされたことの意味は大きいのではないでしょうか。
また、目立ちませんが、外務省HPに掲載されている「日中両政府の交流と協力の強化に関する共同プレス発表」でも注目すべき項目があります。
65.双方は、昨年11月に北京で行われた第三国援助問題に関する局長級対話において、対外援助に関する経験の共有及び対外援助の分野における協力の可能性を検討した。双方は、引き続き、実務レベルで対話を継続していく。
66.双方は、昨年9月に東京で行われたアフリカ局長級協議において、各々の対アフリカ政策及びアフリカ情勢等について率直な意見交換を行い、可能な協力のため引き続き協議を強化していくことで一致した。また、中国は、日本で本年5月に開催される第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)がアフリカの発展の促進に向けてより大きな成果を収めることへの期待を表明した。
中国の援助は、OECD諸国の援助潮流とは全く別文脈で実施されており、そのことに対する批判が強まっていたのですが、日本との間でドナー協調をしていく、ということが首脳会談を機に決定されたことは大きな変化だと考えます。
新聞やテレビは、ガス田協議やギョーザ問題ばかりを取り上げますが、「共同プレス発表」の各項目をみると、様々な分野でいい仕事をしているようにみえるのですが、どうでしょうか。なんでもかんでもネガティヴに報じる姿勢はいかがなものかと思います。
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