2008年5月17日 (土)

レースに出られない!

出走すらできないというのはなんとももどかしい。

サンベルナールが最後に出走してから2か月近くが経とうとしていますが、まだレースに出られません。障害未勝利は、出走馬のわりにレース数が少なく、なかなかレースに出られないとは聞いていましたが、これほどとは。

一口はやはり出資馬をレースでみられてナンボですから、このお預けはつらい。未勝利馬が障害転向しても甘くはないだろうと覚悟はしていましたが、別の形の試練もあったんですね。来週はなんとか出られるといいのですが。

一方、前走で2着に入った平地1000万クラスのマイネルクルーガーは、中1週で京都12R鴨川特別に出走。前走2着とはいえ、位置取りがよかったのがものを言ったもので、さらに前進!とは簡単にはいかないと思いますが、勝てるチャンスは相応にあるものと思います。

それにしてもこのレース、サドラーズウェルズ系の馬が多いですね(オペラハウス産駒2頭、シングスピール産駒1頭、モンジュー産駒1頭)。みんな先行して直線は誰が粘りとおせるか、というレースになりそうな気がします。

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2008年5月15日 (木)

災害義援金

2004年のインド洋津波災害のあと、多額の寄付金・義援金が集まったことを受けて、各国の援助関係者は、「市民社会の開発に対する関心は高いことが証明された」「この関心を津波だけでなく、一般の開発問題にもつなげるべきだ」と盛んに言っていました。

こうした議論を聞きながら、当時私は、人々の寄付行為を恒常的な財源として期待するのは現実的なのだろうか、と違和感を感じていました。

5月13日付のヤバい経済学ブログに「あなたの利他的動機はどの程度純粋か?」と題したエントリがありました。

これによれば、アメリカでは2004年の津波(22万人が死亡)の際には19.2億ドル、2005年のハリケーン・カトリーナの被害(1,577人が死亡)の際には53億ドルの義援金が集まりましたが、2006年に発生したパキスタン地震(7万3,000人が死亡)の時には、その額は1.5億ドルに過ぎなかったそうです。

自然災害による被害ということでそれぞれの出来事は共通しており、人々が純粋な利他心を持っていれば、このような差はでないはずです。

ヤバい経済学ブログでは、義援金の額は、マスコミの取り上げ具合によって大きく変わるという研究結果を引きつつ、今のアメリカでは、大統領選挙の前であること、アジアは地理的にアメリカから遠いことなどの理由により取り上げる頻度は多くはならないだろう、との考えのもと、今回のミャンマーのサイクロン災害、中国の四川大地震に対して集まる義援金の量は多くはならないだろう、と予想しています。

また、別の研究結果として、個別訪問による募金集めの実験において、最も募金を集めたのは魅力的なブロンドの女性であったという、ある意味、身も蓋もない事例を引きつつ、我々は、寄付をニーズに基づいて盲目的に行っていると考えがちだが、実際にはそうではない、純粋に利他的な動機というものは存在せず、あるのは「不純な利他的動機」(「正しいことをすることに満足を覚える」という間接的な動機)なんじゃないか、としています。

この記事を読んで、冒頭で述べた私の違和感の理由がわかった気がしました。つまり、人々の利他心というものは確かにすばらしいけれども、テレビの映像や取り上げの頻度などの要因に大きく左右されるので、緊急支援のみならず、恒常的に資源移転が必要な開発の安定的な財源として期待するのは楽観的なのではないか、ということです。

もちろん、このことと災害時の義援金の重要性は別の議論で、私も今日、子供が通っている小学校で行われていたミャンマーのサイクロン被害の募金になにがしかを投じたところですが、これを平常時のファンド・レイジングに進めていくには工夫が必要なんだな、と感じた次第です。それがブロンドの美女なのかどうかはわかりませんが…。

それにしても中国の地震はひどい。アメリカではどうかわかりませんが、日本は隣国ですし、地震についてはひとごととは思えないので、義援金は多く集まるのではないでしょうか。

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2008年5月11日 (日)

ユニオンとグランド牧場

ユニオンの2008年度募集馬一覧が会報、HP会員ページで発表されました。

今年は牡馬の募集も多く、カタログがくるのが楽しみです。牡馬の募集が多くなった一因として、グランド牧場から牡牝あわせて10頭が募集にかけられていることが目を引きます。

これについて、ユニオン会員のぐりもりさんは、5月4日付のエントリでこのように書かれています。

今年もこのシーズンになりました。今月の会報で発表されましたが、最大のサプライズはグランド牧場の10頭出し。過去にここまで偏った募集はありません。これが近頃結果を出している日進牧場だったり、仔分けが多過ぎて毎年どれが出るのか予想がつかない槇本さんとこだったりしたら大歓迎なのだが、お世辞にもこれまで結果を出していない牧場だけに地雷臭い匂いがプンプン。

じ、地雷…。だとすれば気をつけなければ。と思い、過去のデータを調べてみました。

検索条件は現3歳馬~22歳までの20年間で、Targetで調べたグランド牧場生産馬の成績を馬主別に表にしてみると下表のとおり。

全体 HBU グランド牧場 個人馬主
頭数 569 頭数 21 頭数 309 頭数 239
総本賞金 877,257 総本賞金 38,855 総本賞金 346,525 総本賞金 491,877
平均 1,542 平均 1,850 平均 1,121 平均 2,058
メディアン 255 メディアン 130 メディアン 75 メディアン 780

これをみると、グランド牧場生産馬で、ユニオンに提供された馬は、グランド牧場名義で走った馬に比べて本賞金の平均およびメディアンともに上回っています。

スマートボーイやプリエミネンスといった活躍馬はグランド牧場名義で走っていたために、「自家用車しか走らない」というイメージが持たれるのかもしれませんが、全体でみると必ずしもそういうわけではないのかもしれません。

しかし、ユニオン提供馬よりもさらに成績がいいのは個人馬主(グランド牧場名義でもなくユニオン提供馬でもない)に提供された馬たちです。平均獲得賞金は、グランド牧場名義の馬の約2倍、メディアンも780万円と、過半数の馬たちは1勝するぐらいの賞金を稼いでいます。

今回、ユニオンに提供される馬たちは、これまでだったら自分のところの名義で走らせる馬だったのでしょうか、それとも個人馬主に提供する馬なのでしょうか。そこがカギですが、過去のトラックレコードからは後者だと思いたいところです。

ちなみに同じ20年間のユニオン全体の成績は以下のとおり。グランド牧場提供馬の成績はユニオン全体の数字を上回っています。

ユニオン全体
頭数 1,041
平均本賞金 984
メディアン 70

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2008年5月10日 (土)

クルーガーに続け

先週のクルーガーに続いて今週はマイネルヴルメリオが新潟で復帰戦を迎えます。

勢い込んで馬三郎を購入したら、見事に無印。ううむ。

いや、そんなに走らない馬じゃないと思うのですが。調教では2週連続でひっかかったようですので、例によって折り合いがカギとなるのでしょうが、調教の全体のタイムをみれば決して調子は悪くないはずです。良績を残している中京と同じ左回りの平坦コースなので、アッといわせてくれるものと期待しています。

余談ですが、人間の場合、練習ではどれだけ自分を追い込めるか、が重要だったりするので、最初から飛ばして最後へろへろになっても、それはそれでいい練習になるわけですが、競走馬の場合、「折り合いをつけつつ、最後は過不足なく追い込む」ことが必要になるのが難しいところですね。

【レース後追記】

こんなものかなあ…。

先頭から0.9秒差の7着。レースの上がりが34.4秒ですので、上がりの勝負になったのがキツかったですね。速い脚を使えないので、先行粘りこみが理想なのですが、好位置をとろうとするとひっかかるおそれがあるのが悩ましいところです。

でもまあ、良しとしますか…。次ですね、次。

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2008年5月 8日 (木)

日中共同声明

「日中苦心の得点稼ぎ」
「低迷の首相、成果演出」
「パンダ頼りの狙い見え見え」

今朝の朝日新聞の中にあった見出し類ですが、さんざんな言われようですね。

夕刊の素粒子には、こんなのも。

戦略的互恵関係 懸案事項に深入りせず、声明は曖昧表現。わかりやすい成果と言えばパンダ貸与、のような関係をいう。

この素粒子を見たとき、さすがに「揶揄」しかできない朝日新聞に怒りがわいてきました。

こうした見出しを書く整理部記者、素粒子を書いた記者、「狙い見え見え」と投書した神奈川県相模原市の主婦に言いたい。

日中共同声明を一言一句、その意味、含意を吟味して読みましたか?

10年前、宮中晩さん会で江沢民国家主席が行ったスピーチを覚えていますか。その時との違いがわかりませんか。

印象深いのは次の一節です。

中国側は、日本が、戦後60年余り、平和国家としての歩みを堅持し、平和的手段により世界の平和と安定に貢献してきていることを積極的に評価した。双方は、国際連合改革問題について対話と意思疎通を強化し、共通認識を増やすべく努力することで一致した。中国側は、日本の国際連合における地位と役割を重視し、日本が国際社会で一層大きな建設的役割を果たすことを望んでいる。

日本の常任理事国入りを支持する、とまでは行きませんが、国連改革と国連における日本の地位を重視する、と常任理事国入りにつながる表現に踏み込んでいることは特筆されます。

また、早稲田大学での講演は対中援助への感謝の意が表されましたし、また、その模様は中国に生中継されたそうです。これまで対中援助は中国人民に知らされていない、という批判がありましたが、国家主席の肉声でその謝意が表わされたことの意味は大きいのではないでしょうか。

また、目立ちませんが、外務省HPに掲載されている「日中両政府の交流と協力の強化に関する共同プレス発表」でも注目すべき項目があります。

65.双方は、昨年11月に北京で行われた第三国援助問題に関する局長級対話において、対外援助に関する経験の共有及び対外援助の分野における協力の可能性を検討した。双方は、引き続き、実務レベルで対話を継続していく。

66.双方は、昨年9月に東京で行われたアフリカ局長級協議において、各々の対アフリカ政策及びアフリカ情勢等について率直な意見交換を行い、可能な協力のため引き続き協議を強化していくことで一致した。また、中国は、日本で本年5月に開催される第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)がアフリカの発展の促進に向けてより大きな成果を収めることへの期待を表明した。

中国の援助は、OECD諸国の援助潮流とは全く別文脈で実施されており、そのことに対する批判が強まっていたのですが、日本との間でドナー協調をしていく、ということが首脳会談を機に決定されたことは大きな変化だと考えます。

新聞やテレビは、ガス田協議やギョーザ問題ばかりを取り上げますが、「共同プレス発表」の各項目をみると、様々な分野でいい仕事をしているようにみえるのですが、どうでしょうか。なんでもかんでもネガティヴに報じる姿勢はいかがなものかと思います。

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現代アフリカと開発経済学

Modernafrica 今月、TICAD IVが開催されるとあって新聞もテレビもアフリカ関連の番組・記事を多数紹介しています。

TICADはこれで4回目ですが、3回目のときと比べてもその報道振りは際立っているように思います(当時、私のアンテナが低かった可能性もありますが)。

他方、そうした記事を丹念にフォローするのは結構コストがかかりますし、そもそも「アフリカ」といっても北アフリカから南アフリカ、西アフリカから東アフリカまで多岐にわたり、ひとくくりにすることが困難です。

そういうときはやはり新聞記事ではなく、一冊本を読むのがいいのではないかと思って読んでみたのが「現代アフリカと開発経済学 市場経済の荒波のなかで」(峯 陽一著、日本評論社、3300円)。

アフリカの農業の振興、都市化、累積債務、構造調整、飢饉といった課題をルイス、ベイツ、ハーシュマン、アマルティア・センといった経済学者、社会学者が提唱した理論をあてはめつつ解説する、という構成をとっています。

個人的には「農工間労働移動モデル」のルイスがカリブ海出身の非白人経済学者で、自身のルーツである西アフリカの経済開発に実務家として携わっていたというエピソードが印象に残りました。また、「アフリカの飢饉とセン」の章では、今話題になっている食糧問題への対応のヒントとなるような記載もあります。

経済学やアフリカに予備知識がない人がいきなり読むととっつきにくさがあるかもしれませんが、以前紹介した「図説 アフリカ経済」などとあわせて読むと、おぼろげながらアフリカ経済の姿が見えてくるのではないかと思います。

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2008年5月 6日 (火)

曲の名前が知りたい

曲は知っているけど、曲名もアーティストの名前もわからず、CDを買いたくても買えない、ということがありませんか。

私は、ロンシャンなどイル・ド・フランス地区の競馬場で発走直前にかかる曲が、実に勇壮で格調高くて大好きだったのですが、日本に帰ってきてからは耳にすることもなく、「あの曲はもう二度と聞けないのか」とがっかりしていたのですが、先週の土曜日、ウイニング競馬をみていたら…。

青葉賞の有力馬紹介のシーンで、聞き覚えのあるあの曲が。

当然、BGMのクレジットがでるわけでもなく、曲は30秒ほど流れて終わってしまったのですが、思わぬ再会ならぬ再聴に感動。

あの曲、BGMに使われるぐらいなのですから、名の知れた曲なのでしょうが、誰かご存じでしたら教えてくださいませんでしょうか。といっても何の曲のことだかわかりませんよね。

ちなみにテレビ東京のHPのよくある問い合わせにはこんなQ&Aが。

5.番組で流れたBGMを知りたいのだが。

番組ではいろいろな部分でBGMを使用することがあり、基本的にはお答えすることができません。

ガクッ。まあ、そうでしょうねえ。残念。

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2008年5月 4日 (日)

ラフマニノフ 愛の調べ

「のだめカンタービレ」のドラマを見て以来、ラフマニノフにとりつかれていたので、映画館に観にいってしまいましたですよ。

たぶん、戦艦ポチョムキン以来のロシア映画。期待してみにいったのですが…どうでしょうか。

私がハリウッド映画に毒されているのかもしれませんが、もう少し脚本や構成に工夫の余地があったのではないかと思います。

映画はラフマニノフがアメリカにわたってスタンウェイのピアノの宣伝を兼ねた演奏旅行をしているシーンを軸に亡命前にロシアでピアノ協奏曲第2番ハ短調作品18を作るまでのエピソードなどを振り返る、という構成なのですが、アメリカにわたってひたすら演奏旅行を強いられ、作曲できず苦悩するラフマニノフのシーンが多く、見る者の気持ちを沈ませます。

そこがロシア映画ならでは、なのかもしれませんが、そうした苦悩の後にハッピーエンドが訪れるかというと、まあ、必ずしもそういうわけでもなく、じゃあ音楽が素晴らしいかというと、「のだめ」の方が聴きごたえがあります…といったら言いすぎでしょうか。

そんなわけで映画館を出てきたときは、「んー…」と首をかしげていたのですが、案外、こういう映画の方が記憶に残ったりするもので、見に行った連れと、「自分が監督だったらこうする」などといまだにああだこうだと話をしています。

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2008年5月 3日 (土)

クルーガー復帰戦

期待馬、マイネルクルーガーが京都競馬場の紫野特別(芝1800m)で復帰します。

週半ばの情報では東京の陣馬特別(芝2400m)を予定しているとのことだったので、久々に府中に行くぞ!と思っていたのですが、まあ仕方ありません。

休養明けですし、馬体がコンパクトなわりにどちらかというと使い込みつつのタイプなので目標は掲示板ですが、鞍上も藤田伸騎手ですし、いいところをみせてほしいものです。最近、直線で興奮することから遠ざかっているもので…。

それにしても今日の八重桜賞のマイネルファルケは強かったですね。ムタファーウェク産駒らしからぬスピードで、あれは母譲りですね。

【レース後追記】

スタート直後に右にヨレてはっとしましたが、態勢を立て直して軽快に先行。逃げるダイシングロウにはうまく逃げられてしまいましたが、直線はこの馬もよく伸びて3着以下の追撃をかわし、2着。行った行ったの展開に助けられた面があるとはいえ、力のあるところを見せてくれました。久方ぶりに出資馬がらみの馬券もとれてうれしさも倍増です。

天皇賞は、オペラハウスファンなので例によってメイショウサムソンを応援していましたが、惜しい2着。地団駄踏んで悔しがりましたが、ラスト100mで詰め寄った脚にはしびれました。

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2008年5月 2日 (金)

アメリカの平和部隊を巡る議論

日本で国際協力といえば、まず頭に浮かぶのが青年海外協力隊です。知名度、好感度ともにナンバー1でしょう。私も何人か協力隊経験者の友人がいますが、途上国の農村部で現地に溶け込んでいい仕事をしており、彼らには常に畏敬の念をもっています。

さて、アメリカでは青年海外協力隊に相当する平和部隊(Peace Corps)というものがあります。

青年海外協力隊同様、知名度、好感度ともに高いようですが、Foreign Policy誌に「平和部隊を再考する」という批判記事が掲載され、それに平和部隊経験者がコメントを多数寄せるなど、ちょっとした話題になっているようです。

批判記事の骨子は以下のとおりです。

  • 平和部隊はアメリカ外交の武器になっていない:平和部隊は外交当局とは独立した組織となっており、短期的な外交目的に従っていない。そもそも、途上国の受益者たちは平和部隊がアメリカから派遣されていることを意識していない(ひどい場合にはフランスや日本から来ていると勘違いしている)。
  • 平和部隊は必ずしも優秀な人間を採用していない:最低限の基準さえクリアすれば現地に送り込んでいる。
  • 平和部隊は必要のないところに送り込まれている:必ずしも開発ニーズが高いところに多く送り込まれているわけではない。だれかがある国に対する派遣人数を決めて、その妥当性を問おうとはしない。
  • 平和部隊は開発援助機関ではない:著名な開発協力に関する本を開いても平和部隊への記述は全くない。これは平和部隊が開発協力のモデルとは程遠いことを示している。平和部隊は「開発」の側面と「平和と友情」の構築という側面のどちらを優先するかを決めかねている。
  • 平和部隊は必ずしも現地で歓迎されているわけではない。
  • 平和部隊には派遣人数の計画はあるが戦略がない:成功に関するベンチマークが設定されていない。その結果、カメルーンでは40年以上も前のプログラムが今も継続しているが、真っ当な開発援助機関であれば外部からの援助プログラムが40年も継続して実施されなければならないとすれば、何かが間違っていると考えるべきである。

こうした問題点を指摘しつつ、記事は、優秀な人材のみをリクルートし、開発意欲の高い国に集中的に派遣し、援助効果を出すべきであると締めくくっています。

私は、青年海外協力隊というスキームの評価について必ずしも明るくありませんが、上記の平和部隊に対する指摘のうち、いくつかについては協力隊にも当てはまるのではないかと思っています。

特に「平和部隊は開発援助機関ではない」という点について、青年海外協力隊が日本の援助に関する政策文書に登場することは少なく(ODA大綱にも中期政策にも協力隊の文字は出てきません)、また、個別の素晴らしいエピソードはあってもそれが当該国の経済社会の発展にどのようなインパクトを与えたのか、という評価についてもまだ十分になされているわけではないように思います。

財政状況が厳しく、ODA予算についてもその効果的執行が求められているなかでは、スキームの如何を問わず、「援助効果」がどれだけ上がっているかを定性的・定量的に示すことが必要です。

すでに資金協力と協力隊のコラボレーションとして、スリランカのルナワ湖周辺生活環境改善事業の例などがありますが、今後はこのように協力隊と他の援助スキームを組み合わせて個々の協力隊員の頑張りをインパクトして増幅させる仕組みが求められてくるのではないでしょうか。

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2008年5月 1日 (木)

食糧価格の高騰について

世界的な食糧価格の高騰については、年初あたりからポツポツと聞こえていましたが、4月2日に世銀のぜーリック総裁が行った「現下の世界経済運営における政治的課題」と題するスピーチがなされて以降、連日のようにテレビ、新聞などで報道されるようになりました。

金融市場の混乱を受け、食品価格が高騰しています。2005年以来、主要食糧の価格は80%も上昇しました。先月、コメの実質価格は19年ぶりの高値となり、麦の実質価格に至っては28年ぶりの、過去25年間の平均価格の2倍に達しました。

これは一部の農民にとっては喜ばしいことかもしれませんが、最も弱い立場の人々には強烈な打撃となっています。わずか4~5歳の子供たちが安全な農村を離れて、過密都市の中で食糧を求めざるを得なくなり、食糧をめぐる暴動が社会不安を招き、さらに母親の栄養不良が新生児の健康を損ねる事態につながります。世界銀行グループの推定によると、食品およびエネルギー価格の急騰のため33カ国が社会不安の危機に直面しています。こうした国では食費が消費の半分から4分の3を占めており、ギリギリの状態なのです。
(「現下の世界経済運営における政治的課題」より)

食糧価格の高騰は、ここで言われているように社会不安を引き起こします。自給的な生産活動を行っている農村部では影響は少なく、大きな影響を受けるのは都市部の貧困層です。

ハイチ等での暴動が報道されていますが、都市部で社会不安が高じると政権の崩壊にもつながります。政情不安はさらに経済に悪影響を与え、途上国の困窮度合を深めることから、人道的にもそして政治的・経済的にも食糧価格の高騰には適切な対応が必要です。

適切な対応の具体的内容についてはぜーリック総裁のスピーチの中に示されていますが(*)、貧困層の購買力の向上(食糧を配給するよりもキャッシュを補助した方が効果が上がる)、長期的な農業生産力の向上(技術面での改良、インフラの整備、制度の整備)、農業をめぐる保護貿易の縮小などが必要です。

(*)新聞報道などでも報じられていますが、どうしても断片的になるのでスピーチ本体を読むことが重要です。これはこの件に限らずあてはまることだと思います。なかなか実践するには時間がないですが。

食糧不足は食糧の供給不足が原因で生じることは事実ですが、それが必ずしも飢饉につながるわけではありません。1980年代、アフリカではエチオピアで干ばつによる被害で飢饉が発生しましたが、一人当たり食糧生産量で対してかわらない国はほかにいくらでもありました。

たとえばインドでは、独立後飢饉は1回も発生していません。これは「緑の革命」が起きたことが大きかったのも事実ですが、それ以上にインドでは民主主義とマスコミが機能し、ある地域で食糧不足や飢饉の兆候が起きると貧困層への現金供給などの形で有効需要を作り出し、その地域にほかの地域から食料が流通するよう対応をとってきたからだと言われています。

今回は世界規模での課題となり、そのレベルで民主主義が機能するかが問われています。世界政府はありませんのでサミットにその役割を期待することになりますが、いかに課題に果断に取り組んでいくか、議長国日本の役割は大変重要です。

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2008年4月27日 (日)

衆議院予備的調査

民主党のHPに衆議院予備的調査の結果がアップされています

 民主党は、2007年の参議院選挙において「国民の生活が第一」を掲げ、その実現に向け、「行政のムダを徹底的に削る」とお約束しました。
 政府は、国民から見て不適切と思われる税金のムダづかいをしており、そのムダづかいの温床となっている大きな要因の一つが「天下り」です。官僚の再就職先となっている法人のなかには、「天下りポスト」を確保すること自体が目的となっている団体が多数あり、そこに多額な支出がなされています。また、官製談合・随意契約も横行し、役所の裏金づくりや水増し請求などの不適切な経理処理も少なくありません。

予備的調査とは「国会の審議を充実させるために、審議の前に必要な資料を集めるなどの調査」で、大変重要なものです。

が、しかし。調査を受ける側は、質問項目についてデータが整備されているわけではないので膨大な作業が必要になり、私もその作業の一端に従事したのですが、大変でした。重要なのは理解しつつ、通常業務に影響を及ぼさずにできる作業量ではないので、調査結果が正しく使われることを祈るばかりです。

さて、この予備的調査のなかで「特殊法人に関する予備的調査」というのがあり、そこに日本中央競馬会が提出した資料があります。

ご同役、大変でござったな、という気持ちでPDFファイルを開いてみると。

収入及び支出に係る上位10位までの取引先の名称等
(1)収入に係る主要10位までの取引先の名称、取引の概要及び額

1位 取引先の名称 不特定多数
取引の概要 勝馬投票券収入

そりゃそうですよね。考えてみれば当たり前なのですが、なんだか面白い。ちなみに2位も不特定多数が取引先で、取引の概要は入場料。

収入の1位が勝馬投票券収入なら、支出の1位は払戻金のような気もしますが、こちらは日本トータリゼータ株式会社となってます。なるほど。

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2008年4月 9日 (水)

不機嫌な職場

同僚に会議に参加してほしいとメールをうったら、強い調子で否定的な返事が返ってきて「ありゃりゃ」と思っていたところ、本屋さんでタイトルをみて思わず手に取ってしまいました。

「不機嫌な職場 なぜ社員同士で協力できないのか」(高橋克徳、河合太介、永田稔、渡部幹著、講談社現代新書、720円)

本の帯には、「こんな職場は要注意!!」とあり、

  • 「新しいことに参加してくれない」
  • 「メールなどで一方的な指示を出してきてこちらの対応が遅いとキレる」
  • 「派遣社員やパート社員を名前で呼ばない」
  • 「おはようなどの挨拶がなく、皆淡々と仕事を始める」
  • 「隣の席にいる人とも、やりとりはメールのみ」

といった項目が並んでいます。

私の職場はさすがにここまでひどくありませんが、それでも年度末などで忙しくなると他の人がなにをやっているのかまではフォローできなくなってきて、自分が「タコツボ化」しているのを感じます。

この本では、グーグルやサイバーエージェントといった企業の例も紹介しつつ、社員が協力しあって生き生きと働く職場づくりのための方策について書いています。

ポイントは、目標や価値観の「共有化」、「面白い」インフォーマル活動を通じた評判情報の流通、職員同士が感謝し認知しあう風土作り、にあるようです。確かにここにでてくるグーグルやサイバーエージェントの事例をみていると働くのが楽しそうだし、その楽しさが企業の活力につながっているのが伝わってきます。

同じ働くのであれば、孤立してしかめっ面をして仕事するより、みんなで協力しあって楽しく仕事したほうがいい。確か藤澤和雄調教師も「Happy people make happy horse」といっていたはずです。

私の職場は比較的保守的なところなので、さすがにコミュニケーション促進のために職場にゲームがおいてあるグーグルのようなわけにはいきませんが、それでも、生き生きとした職場づくりに取り組んでみようという気にさせられる本でした。

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2008年4月 4日 (金)

日本のODA、5位転落

本日の朝日新聞の記事。

日本のODA、5位に転落

日本政府による07年の途上国援助(ODA)総額(暫定値)が財政難などから前年比30.1%減の76.9億ドル(約7800億円)となり、ドイツ、フランスに抜かれて、国別で前年の3位から5位に転落したことが2日、経済協力開発機構(OECD)の開発援助委員会(DAC)の調査で明らかになった。

いくつかコメントを。

記事では順位を下げた理由について、①財政難でODA予算が減った、②対イラク支援の一貫として実施した債務削減が終了した、ことの2点を挙げています。

OECD DACのHPではまだ詳細が掲載されていないので、詳細な数字の分析ができないのですが、おそらく減額の直接の理由は上記①、②のとおりだと思います。

ただ、おそらく日本のODA実績が低下していることの大きな要因は、過去に貸し付けたODA借款の返済が増えているため、貸付額から返済額をひいた純額ベースでの実績(OECDの統計は純額ベース)が伸び悩んでいることにあります。

これは構造的な要因であり、純額ベースで統計を取り続けるかぎり避けようのないものです。実際に日本の援助が途上国の現場でどのぐらいのプレゼンスをもっているかは、グロスでどの地域に資金が向かっているかをみないと正確なところはわかりません。

また、今後のトレンドを考える上で、これまで日本がODAの大宗を振り向けてきた東アジア、東南アジアの経済発展の影響を無視することはできません。

2008年にかつての主要援助先であった中国向けの円借款が終了し、東南アジア諸国もマレーシア、タイなど、成長軌道にのりかつてほど円借款を必要としなくなってきています。インド、ベトナムといった国の資金需要は引き続き旺盛ですが、中国や東南アジア向け支援が減少した分の資源を今後どこに振り向けるのか、その吸収能力をもった有力な地域はあるのか、というのは大きなポイントです。

さらにいえば、世界的な金余りの状況において、円建て・長期・固定という「円借款」というスキームの魅力が減じてきているのではないか、という点も考えてみる必要があるかもしれません。

開発途上国の経済発展に資する支援とはどのようなものか。朝日新聞の記事では官民の力を合わせるパッケージ支援や国際機関との連携などが提言されていますが、まさにそのとおりで、単に資金量や順位にこだわるのではなく、いかにして機動的、効率的、効果的な援助を供与するか、その体制作りが問われていると思います。

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2008年4月 2日 (水)

アメリカの経済政策

Economic_policy_of_us 「アメリカの経済政策 強さは持続できるのか」(中尾武彦著、中公新書、800円)を読みました。

著者は、在米大使館で財務担当公使をされておられ、駐在当時の論考をまとめたものです。当時といってもそれはつい最近の話で、脱稿したのが今年の1月のため、サブプライムローンの話も入っています。

アメリカのマクロ経済や金融セクターから対外援助政策まで幅広くとりあげていますが、そのいずれもがコンパクトにまとめられていて、かつ要所要所にあるコラムでは経済学の基本的な考え方を解説するなど、充実した内容になっています。

著者の「我が国のODAと国際的な援助潮流」という論文を読んだときにも、幅広いテーマを読みやすくまとめておられるなあ、と思ったのですが、本書にも同様の感想をもちました。

アメリカ経済の現状を手っ取り早く概観したい人にはお勧めだと思います。

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2008年4月 1日 (火)

その仕事、儲かりますか?

今、私がいる職場から転職して、現在はある金融関係の会社に勤めている友人から聞いた話。

そこの会社では、別の部署に仕事の依頼をすると、必ず「その仕事、儲かりますか?」と聞かれるそうです。そこでこちらが儲かることを説得力をもって説明しないと、依頼は断られてしまう由。つまり、仕事してくれない。

この話は、私には興味深かったです。

私の職場では、よその部署に仕事を依頼すると、よほど無理スジの仕事でなければ大概はやってくれます。こういうと能率的な組織のように聞えますが、友人の会社のように常に「その仕事は意味ある仕事か?」と問われているわけではないため、実は必要のない仕事をみんなでやってしまっている可能性があります。

今やっている作業は意味ある作業か。それを問う姿勢は大事だなと思った次第です。

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2008年3月30日 (日)

「国際化」に対する備え

今月号のラフィアンの会報で、岡田紘和社長が「国際化に対する備えを」というタイトルの巻頭言を書いています。

その中で、岡田社長は、

  • これまで生産者として国際化に反対のスタンスをとってきたこと、
  • このままでは日本の賞金を狙って外国人馬主が強い馬をもってくるであろうこと、
  • 百歩譲ってJRAが非居住外国人馬主を認めるのであれば、調教師や騎手、厩務員についても自由化すべきであること、
  • 生産地保護対策として、内国産馬所有奨励賞を増やして内国産馬をもつインセンティヴを付与すること、

を主張しています。

ここでは、外国人馬主が外国の馬を日本で走らせることが前提になっていて、実際に日本にやってきそうな外国勢力はそのように考えているのだろうと思いますが、この前提は切り離して考えることも可能です。

生産者側(供給側)にとってみれば、買い手である馬主(需要側)が増えるのは悪い話ではありません。同会報にある西山茂行氏のコラム「個人馬主のいななき」によれば、馬主の99.8%は赤字だそうで、そんな儲からないことをやる奇特な人は日本国内では数が限られているので、外国にも捜し求めたほうがよさそうです。

したがって非居住外国人馬主を認めることは、それ自体は悪いことではない。

ただし供給側としては競合する生産者は少ないに越したことはありません。同じく、今月号の会報には「シャムロックの草原から」で児玉敬氏が、野生かと見まがうような広大な土地で馬を育成しているアルゼンチンの話が出てきますが、確かにこんな競合者が増えては馬産地は大変です。

そのためには外国産馬が日本に来られないようにする、もしくは来ても儲からないようにして、つれてくるインセンティヴを削げばよい。

具体的には関税を高く設定したり検疫にかかるコストを増やしたり、優先出走権で異なる扱いをしたり、岡田社長が提案するように内国産馬所有奨励賞を手厚くすることによって、○外なり□外なりをもってきても有利にならないような方策をとれば良い、ということになります。もちろんこうした方策は自由貿易の考え方には反するものですし、オーストラリア等の輸出国側からは厳しく批判されるでしょうから、実際の運用はなかなか困難だとは思いますが。

ということで、話を岡田社長の巻頭言に戻すと、生産者からすれば非居住外国人馬主が増えること自体は悪いことではないはずですが、ラフィアンは馬主という立場ももっていますので、非居住者外国人馬主にも反対、という主張になるのでしょうね。

【追記】

というエントリを書いたらSouthendさんの「傍観罪で終身刑」にこんな衝撃的な記事が。

ダーレ-が日本の一口馬主業界に参入へ。

うわ。これはラフィアン等の既存クラブにとっては強力なライバル登場です。ただ、ダーレーが○外馬ばかりを募集するのではなく、グランデラやムーンバラッドなど彼らの日本繋養種牡馬を父とする日本産の馬を購入し、募集にかけるのであれば、生産者にとっては資金力豊かな買い手が増えるわけですから朗報のはずです。

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障害デビュー!サンベルナール

サンベルナール(父バブルガムフェロー、牡4)が中山競馬場の障害未勝利戦に出走します。

かれこれ10年以上一口をやっていますが、障害に転向した馬を持つのは初めてです。10年ほど前、イギリスで1年半暮らしたときに冬季の障害競走にハマって以来、いつかは障害での活躍馬を持ちたいと思っていたのですが、いよいよ初の障害戦をむかえることになりました。

今日は久々のレースで馬体重もプラス24kgと増えていて、いきなり上位は無理かもしれませんが、ジャンパーとしての資質をみせてほしいところです。

【レース後追記】

好スタートから好位置を進むも、徐々に順位を下げていき、やがて映像から消えて結局先頭から6.5秒差の10着

レース後のジョッキー談話では「最後までバテていない」ということですが、初障害とはいえ3分22秒は時計が掛かりすぎでは…。

飛越はうまいように見えましたし、太目を叩いて次走に期待、といきたいところですが、障害未勝利戦は2ヶ月ぐらい間隔をあけないと出走できないというのがなんともつらいところです。

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2008年3月28日 (金)

つぶせ!裁判員制度

あなたは刑事裁判の被告になったら、裁判員に裁かれたいですか。それとも裁判官に裁かれたいですか。

私なら、どちらかといえば後者です。

という意識を持っていたので、本屋で「つぶせ!裁判員制度」(井上薫著、新潮新書、680円)を見つけたとき、思わず手にとってしまいました。

著者は元裁判官ですが、裁判員制度の問題点を本書で指摘します。

裁判所は国民の代表たる国会が定めた法令を適切に適用する(「すべて裁判官は、・・・この憲法及び法律のみに拘束される」)ことで民主主義のコントロールが効いています。法律を適切に適用するためには、相応の専門知識が必要であり、であればこそ司法試験制度があるわけです。

ところが裁判員制度が始まると、法令について素人の裁判員が、事実認定や法令の適用、量刑の決定を行うことになります。「法律のみに拘束される」となっていても、その法律がわからなければ拘束されようもなく、結局、主観とか多数決とか、なんとなくとか、そういう法律以外の基準で判断されるおそれが非常に強い。

そういう制度は憲法違反であり、施行前に取り消すべく国民は行動を起こすべきである、というのが本書の主張です。

思うに、普通の人は、法律の知識とかいう以前に条文を読んでそれにあてはめるという作業に慣れていないのじゃないかと。会社で規程とか規則があるのに、わずか数ページ、数行の条文ですら読まずに人々が大雑把に仕事しているのをみるとつくづくそう思います。

そういうのが普通の人なのに、その普通の人が裁判に参加して法令を適切に適用するというのは確かに非現実的という気がします。

ところで裁判員制度って誰が、どういう目的で導入を推進しているのでしょう。現場の裁判官や弁護士も、そして国民も望んでいないのに(裁判員をやりたいという人は少数という世論調査がある)、なぜ導入が決定されたのか、不思議です。

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2008年3月25日 (火)

競馬への課税強化は人を幸せにするか

週刊東洋経済の3月15日号で大竹文雄大阪大学教授が「中毒財への課税強化が人を幸せにする」と題するエッセーを掲載しています。

中毒財とは、たばこ、ギャンブル、酒のように依存症になりやすい財のことをいいます。

中毒財は、過去により多く消費していればしているほど、今消費することの満足度がおおきくなるという特徴を有しているため、続ければ不幸になることは分かっているのにそこから抜け出すのは難しいとされます。つまり、アル中になったりタバコで健康を害したり、スッて身を持ち崩したりする。

特に、中学生のときに夏休みの宿題を夏休みの最後の方にやった人(=いやな物事を後回しにする人)ほど、タバコをすいやすく、ギャンブルをしていることが多く、借金を背負う確率も高いそうです。

そこで大竹教授は、こうした人々が不幸になるのを防ぐため、中毒財への課税強化による価格引き上げや販売の禁止を提唱します。

最近、韓国や台湾でパチンコが法的に禁止されたそうだ。タバコやギャンブルに対する課税や規制を強めることで人々が幸福になるのなら、真剣に検討してはどうだろうか。

今年に入り、いわゆる一口馬主の世界では従来よりも取られる税金が増えましたが、これによって人々は幸せになるでしょうか。10年ぐらいたって「ああ、あの税制変更のとき足を洗っておいてよかったなあ」と。

当たりを引くのが難しい世界ですから、単に損得勘定から言えばそう思う確率は高いと思いますが、それもなんだか味気ないですね。

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