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2006年10月

2006年10月31日 (火)

エコノミスト南の貧困と闘う

Elusive_quest 「エコノミスト南の貧困と闘う」(ウィリアム・イースタリー著、小浜裕久、富田陽子、織井啓介訳、東洋経済新報社)

なぜ開発途上国が経済成長を遂げられないのかについて書いた本。

貧困削減にとって経済成長が重要であることを書いた第一部、開発援助がはじまって以来の援助機関の様々な取組みについてその論拠と結果を書いた第二部、経済成長が起きないのは、人々のインセンティヴが将来に投資をするように向いていないからであるという点を中心に今後の指針を書いた第三部からなっていますが、それぞれ大変読み応えがあります。

  • 開発援助を増やせば途上国は経済成長をする。
  • 開発を促進するためには教育への投資をするべきだ。
  • 人口圧力を低くするために家族計画をきちんとするべきだ。
  • 貧困削減には債務削減が必要だ。

これらの主張はよく聞く論点ですが、こうした施策は過去に既に行われており、なぜそれが成功しなかったのか(正確には、うまくいった国とそうでない国があるのはなぜか)について、本書ではわかりやすく説明してくれます。

開発に関する本はとっつきにくい本が多い中で、平易に読める貴重な本で、普段こうしたテーマになじみのない人にもお勧めです。

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2006年10月30日 (月)

参照点依存性

経済学で想定する経済人は、同じ個人であれば100円に同じ効用を見出すとされていますが、実際には200円が100円に減ったときと、10円が100円に増えたときとでは、手元にある100円は同じはずなのに、その100円に対する感覚(効用)は違います(当然、後者の方が嬉しい)。これは多分誰でも分かりやすい感覚で、人の効用は、絶対的な水準ではなくある点(参照点)からの変化によって決定されます。これを参照点依存性といいます。

今日、京都3Rの未勝利戦(芝1800m)にマイネルヴルメリオが出走し3着でした。先週はマイネルクルーガーが未勝利戦に出走し同じ3着で、その時は嬉しかったのに今日はレース後大いに落胆している自分を発見しました。

この差がどこにあるかというと、クルーガーが全くの人気薄であったのに対してヴルメリオが1番人気に押されていたからです。1番人気であるという時点で私の参照点は「1着」になり、それを下回る3着という結果だったので落胆した、というわけです。獲得賞金は同じはずなのに、参照点が違うのでその獲得賞金から得られる効用は全然違っている自分を発見し、「なるほど、これが参照点依存性か」と納得しました。

参照点依存性というのは面白く、例えば人にモノを提案する際にある参照点を示すと、人の判断は参照点に引きずられてしまいます。バザールなどで最初に値段をふっかけるのもこの参照点依存性の特質を利用した商法です。そのまま値札に100円とかかれていたら買わないものも、最初に「1000円で売ってあげよう」と言われ、その後交渉後に200円で買うことになったとしても得したような気分になるというわけです。

以上、再び「行動経済学」からの受け売りでした。この本は経済学の比較的硬めの本ですが、amazonの「この本を買った人はこんな本も買っています」の欄にはマーケティングの本が紹介されており、マーケティングの分野で応用されているみたいですね。

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2006年10月29日 (日)

天皇賞の見開き広告

昨日の朝刊(朝日新聞)にJRAによる天皇賞の見開き広告がありました。2ページ紙面を買い取る見開き広告というのはすごいです。

さて、何の気なしに競馬ブックを読んでいたら、次のような数字がありました。

菊花賞当日の京都競馬場の入場人員
77,377名(前年比56.6%

前年比で去年の半分ちょっとしか人がこなかった、というのはかなり驚きました。確かに去年はディープインパクトの無敗の3冠がかかっていて注目度が高かったのはわかりますが、今年もメイショウサムソンの3冠がかかったレースで(結果は4着でしたが)、天気も良かったにもかかわらずこの数字というのはショッキングです。

ディープインパクトをきっかけに競馬に関心をもった人を引き込む大事なタイミングだけにJRAもここぞという思いでPRをしているのだと思いますが、ぜひその努力が実って欲しいと思います。今日の天皇賞はあまり天気がよくなさそうですが、果たして何人ぐらい東京競馬場に集りますでしょうか。

思うに、競馬は新規参入者にとって取引コストが高いのですよね。指南書として競馬新聞があるわけですが、まずその読み方がわからないし、上がり3ハロンとかの用語も難しい。お金は大事ですから、わからない状態で賭けるという行為をするのは誰しも躊躇する。他方、ディープインパクトとかハルウララとかの世間で評判になっている馬を応援するのであれば情報を集めるためのコストをかけなくてもレースが楽しめるので、そういう馬が出現すれば人は競馬場にくるわけです。

その観点から言うと、個々の馬にストーリー性を持たせて関心を持ってもらうのがいいのですが、主催者であるJRAがそれをやるのは公平性の観点からは難しいのが悩ましいところです。

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2006年10月25日 (水)

特別募集はなぜ売れるのか

先日行われたHBAオータムセールでユニオンオーナーズクラブがアグネスタキオン産駒とナリタトップロード産駒を落札しています。おそらく、これから特別募集にかけられるのではないかと思いますが、どんな馬なのか、今年は牡馬の募集が少なかっただけに楽しみなところです。

さて、この特別募集ですが、なぜか通常の募集よりも売れ行きがいいという傾向にあります。ユニオンの会員歴は浅いのですが、毎年すぐに満口になっています。これはなぜなのでしょうか。

先日もご紹介した「行動経済学 経済は「感情」で動いている」に選択肢の多さと人の満足度に関する記述があります。通常、選択肢が多いほど人の満足度は大きいと考えられていますが、実際に6個のジャムを陳列して試食してもらった場合と24個のジャムを陳列して試食してもらった場合ではどちらが売れ行きが良いか、という実験をした際、前者では30%のお客さんがジャムを買ったのに対して、後者ではわずか3%のお客さんしか購入しなかった、という結果が出たそうです。

(この結果について、実験をした)イェンガーは、自分が把握するのが可能な範囲内で選択をすることが選択者にとっては望ましく、過剰な選択肢があるとむしろ選ぶのを間違えたのではないかという一種の後悔や失敗の感覚にとらわれるのではないかと指摘している。(「行動経済学」第6章)

通常募集にかけられるのが50頭余りであるのに対して特別募集は1~2頭。通常募集は選定委員会のセレクションを経て日高の牧場から提供された精鋭にもかかわらず満口になる募集馬は数頭に過ぎないのに対して、特別募集馬がすぐに満口になるのは、選択肢が少ないがゆえに、出資に踏み切ることが容易なのかもしれません。

私の場合、ユニオンの特別募集に応募したことはありませんが、ラフィアンでは、1次募集より数の少ない2次募集の方が、また、満口馬が出て選択肢が狭まってきたほうが出資への踏ん切りがつけやすいような気がするのですが、似たような心理が働いているのかもしれませんね。

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2006年10月23日 (月)

オペラハウス産駒は長距離に強い?

菊花賞は、オペラハウスファンとしては残念な結果でした。メイショウサムソンは道中もいい位置にいてこれならと思ったのですが。

ところでメイショウサムソンの3冠の可能性について論じるときに、多かったのが「血統的にも距離が延びて更に良いはず」というものでした。確かに、オペラハウスは父がサドラーズウェルズで重厚なヨーロッパ血統ですし、全弟のカイフタラはヨーロッパの長距離重賞を勝ちまくったバリバリのステイヤーでしたが、オペラハウスの子供達はどの程度長距離を得意としているのでしょうか。

netkeibaで距離2600m以上の産駒成績を調べてみるとこんな感じになっています。

  1着 2着 3着 着外 連対率
オペラハウス 3 3 1 11 33.3%
ブライアンズタイム 8 6 2 27 32.6%
ダンスインザダーク 9 4 6 22 31.7%
コマンダーインチーフ 1 3 4 7 26.7%
サンデーサイレンス 13 12 10 89 20.2%
エルコンドルパサー 0 1 1 3 20.0%
トニービン 2 6 7 34 16.3%
マヤノトップガン 1 1 1 10 15.4%
ダンシングブレーヴ 1 1 2 11 13.3%
タマモクロス 3 2 3 30 13.2%
サクラローレル 0 1 2 7 10.0%
マーベラスサンデー 0 0 1 2 0.0%
アドマイヤベガ 0 0 0 1 0.0%
フジキセキ 0 0 0 1 0.0%

おお。オペラハウスは連対率33%でブライアンズタイムダンスインザダークを押さえてトップ。長距離のオペラハウスは本当だった!

と思いたいところなのですが、実はオペラハウスの1着が3つというのは、全て不世出の名馬テイエムオペラオーのもの。2着が3つあるも、うち2つがテイエムオペラオーのものです。

参考までにオペラハウスの成績からテイエムオペラオーを除いて並べなおしますとこんな感じになります。

  1着 2着 3着 着外 連対率
ブライアンズタイム 8 6 2 27 32.6%
ダンスインザダーク 9 4 6 22 31.7%
コマンダーインチーフ 1 3 4 7 26.7%
サンデーサイレンス 13 12 10 89 20.2%
エルコンドルパサー 0 1 1 3 20.0%
トニービン 2 6 7 34 16.3%
マヤノトップガン 1 1 1 10 15.4%
ダンシングブレーヴ 1 1 2 11 13.3%
タマモクロス 3 2 3 30 13.2%
サクラローレル 0 1 2 7 10.0%
オペラハウス 0 1 1 11 7.7%
マーベラスサンデー 0 0 1 2 0.0%
アドマイヤベガ 0 0 0 1 0.0%
フジキセキ 0 0 0 1 0.0%

あれれ、33%あった連対率が7.7%まで下がってしまいます。そもそも2600m以上の長距離戦というのは数が少なく、統計から傾向を導き出すのは困難なのですが、オペラハウスだから距離が延びれば延びるほど良い、と結論付けるのは早計なように思います。

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2006年10月22日 (日)

実りの秋

久々に京都1Rの未勝利戦に出走したマイネルクルーガー(父モンジュー)は、9番人気ながら3着に好走してくれました。勝った馬が先行してスローに落とした流れを後方から強引にまくっていき、「そんなに強引にいったら直線バッタリでは」という心配をよそに、出走馬中最速の上がり(37.4秒)で3着まで浮上。同じ父をもつハリケーンランばりの息の長い末脚を見せてくれました(スケールが違いすぎるって? もちろん冗談です)。

サドラーズウェルズ系はこれからグンと成長するはず。実際、昨日届いた直近のポートレートでも体高がかなり伸び、たくましくなってきていますので次走以降楽しみが広がりました。

このほか、来週は今日菊花賞に出走したアペリティフと坂路で互角に動いたマイネルヴルメリオ(父バブルガムフェロー)が出走予定ですし、ユニオンのバブル産駒サンベルナールも近々短期放牧から復帰予定、しばらくとりあげていなかったグロリーゲイン(父タマモクロス)も今週入厩済みと、今年の秋は2歳勢のおかげで楽しみが多くなりそうです。

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ヒューリスティクスとバイアス

この前のエントリで「障害競走はデータでみると印象ほどには危なくない」ということを書きましたが、ではなぜ多くの人が障害競走は危ないと思うのでしょうか。

「行動経済学 経済は「感情」で動いている」(友野典男著、光文社新書)に「ヒューリスティクスとバイアス」という章があります。ヒューリスティクスというのは聞きなれない言葉ですが、同書では以下のように説明されています。

ヒューリスティクスは、問題を解決したり、不確実なことがらに対して判断を下す必要があるけれども、そのための明確な手掛かりがない場合に用いる便宜的な発見的な方法のことであり、日本語では方略、簡便法、発見法、目の子算、さらには近道などと言われる。

わかりやすくいえば、なにか不確実なものを推論する場合、人は確率に基づき客観的に物事を判断することもありますが、いつもその客観的な確率が入手可能ではないため、過去の経験などに基づき「直感」によって判断することがあり、この直感がヒューリスティクスということになります。

たとえば、「あるい事象が出現する頻度や確率を判断するときに、その事象が生じたと容易にわかる事例(最近の事例、顕著な例など)を思い出し、それに基づいて判断すること」(前掲書)もヒューリスティクスの一つです。このように判断は、便利ではありますが、客観的な確率に基づいたものではないため、判断が偏る(バイアスがかかる)ことがあります。

我々が「障害競走は危ない」と判断するのも、ヒューリスティクスを用いた結果、判断にバイアスがかかっていると考えることができます。障害の危険性を判断するとき、我々の頭には、映像的にも衝撃的であるため、かつて目撃した障害飛越の際の落馬が思い浮かび、それに基づいて障害競走は(客観的な確率以上に)危険であると判断してしまうわけです。おもしろいですね。

出資馬を検討するときに「フサイチコンコルドの産駒にはバランスオブゲームやブルーコンコルドがいる。だからこの馬も走ってくれるだろう」と考えるのも「顕著な事例を参照してその事象が起きる確率を客観的な確率以上に見込んでしまう」という、ヒューリスティクスを用いて判断にバイアスがかかってしまった例でしょう(私が出資したマイネルレモリーノはその顕著な例?)。

ただしヒューリスティクスを用いることは判断を誤らせる悪いことかというと、必ずしもそうではなく、有用だからこそ人は重宝しているわけです。例えば、障害競走は危険であるという判断は、おそらく平地競走との比較では程度の差こそあれ、おそらく障害競走の方が事故発生率は高いでしょうし(注)、それが瞬時に判断できるのですから、ヒューリスティクスは便利なものです。実際、今年行われた全ての障害競走のデータを調べるのには、インターネットやPCを使っても随分時間がかかりましたが、それにかけたコストと直感によって得られた認識の差異を考えると果たして調べる価値があったかどうか・・・。

(注)アメリカでは平地競走で致命的な(競走馬が予後不良になる)事故は1000出走あたり1~2回だそうですが、日本の障害競走の場合はJRAが発表している疾病の内容から判断するとそれより多そうです。

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2006年10月20日 (金)

障害競走はどのくらい危険なのか

スプートニクの障害入りを巡ってネットでいろいろ議論されているのをみると、どちらかというと障害入りについてネガティヴな意見が多いようです。

障害入りを嫌う理由の一つに「障害競走は危ないのではないか」というものがあります。

実際のデータはどうなっているでしょうか。今年、これまでにJRAで行われた障害競走は107レースを調べた結果は以下の通りです。

延べ出走頭数 競走中止  競走中の疾病発症
   1432      68         14
           (4.7%)      (1.0%)

出所はJRAのHPのデータファイル。競走中の疾病発症頭数は、備考のところに疾病を発症をした旨書いてあった頭数を記述しています。

このデータをみると、落馬などで競走中止するのは大体25走に1回、競走中に骨折や腱の断裂、ハ行、鼻出血などの疾病を発症するのは100走に1回ということになります(注)。

(注)ただし、疾病発症以外の競走中止の理由はほとんど「着地の際つまずいて落馬」ですが、つまずいた際に怪我をしたかどうかについては明らかではありません。たとえば先週東京オータムジャンプで予後不良となったコネクトフォー号については単に「着地時に転倒したため競走中止」とされているだけでしたので、実際には着地に失敗した際に怪我をする馬もいるはずです。

つまりスプートニクが息の長い活躍をして、今後25回ぐらい障害レースにでたとしても出資者が「はっ」とするシーンは1回あるかないか、また、障害競走中に疾病を発症するのはハートランドヒリュ並みに競走歴を重ねればあるいは1回あるかもしれない、ぐらいの確率となります。

ちなみに競馬国際交流協会のHPによれば、フランスの障害競走では騎手は12騎乗に1回の割合で落馬しているそうで、それ比べると日本の障害競走は約半分です。

これはおそらく出走頭数と関係があります。同じく競馬国際交流協会のHPの記事で「チェルトナム競馬場の事故防止対策」というのがありますが、そこで興味深いのは、「全ての事故が出走頭数20頭以上のレースで起きている」という記述です。今年の日本の障害競走の1レースあたり平均出走頭数は13.4頭で、少頭数のレースゆえに密集せず、それが落馬の少なさにつながっていると類推されます。

さて、これらを踏まえた上でスプートニクの障害入りをどう考えるか。「明日は明日の風が吹く」の記事によればスプートニクの飛越センスは絶賛されているということですし、飛越が上手ければ一般にイメージされているほど障害は危険なものではなく、挑戦する価値は十分ある、というのが私の考えです。

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2006年10月17日 (火)

技能のマッチング

「エコノミスト 南の貧困と闘う」(ウィリアム・イースタリー著、東洋経済新報社、2800円)の「第8章 規模に関する収穫逓減の物語」にこんな記述があります。

国境を越えて技能労働者が移動するとどういうことになるのだろうか。技能のマッチングの考え方で貧しい国から豊な国への技能労働者の頭脳流出が説明できる。モロッコのスター・シェフは、フランスで優秀なレストラン・スタッフと一緒に働いたほうが技能のマッチングがうまく行き、その結果、より大きい所得が得られることを知っている。(略)
技能マッチングの議論からすると、貧しい国の技能労働者は、多くの技能労働者と一緒に働くことができる先進国に移住したいと考えるだろう。

つまり、同じ教育や技能を持った人でも、まわりにその教育や技能を生かす人がいない(技能がマッチしない)とそれが発揮できないため、人々はより技能が行かせる場所へ、すなわちそうした人々が集る都市や先進国に移動する、というわけです。

開発途上国では、これによって引き起こされる頭脳流出に悩んでいるわけですが、会社レベルでも同様のことが言えるかもしれません。

以前、会社の若者が辞めるのは将来の見通しがないからではないか、ということを書きましたが、このくだりを読んでこの会社にいては技能のミスマッチゆえに自分の能力が発揮できないと感じているからかもしれないなと思うようになりました。その場合、会社に残っている私は技能水準の低い人ということになるので、あまり認めたくない仮説ではありますが。

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2006年10月14日 (土)

スプートニク入障へ

先日アイルランドトロフィーに出走して10着に敗れたスプートニクですが、クラブのHPによればこの結果を受けて障害レースに挑戦することにしたとのこと。

前々走のBSN賞で8着になったときは「オープンでも十分やれる」というのが伊藤先生のコメントでしたが、先頭から1秒差の10着に敗れてすぐ新たな方向性を探るというのは、果断です。リーディング上位の厩舎というのはこういうものなのでしょうか。私はてっきり今月末の準オープンのハンデ戦1400mを使うのかと思っていましたが・・・。

そのスプートニクは、長距離の適正を試すために連闘で明日オクトーバーステークス(芝2400m、ハンデ)に出走します。これまで1600mまでしか走ったことのない馬なので常識的には厳しいと思いますが、斤量も軽くなることですし、いいところを見せて欲しいものです。

なお、私自身は障害競走は好きです。中山大障害もそうですが、イギリスのチェルトナムゴールドカップのゴール前など、出走している馬を知らなくても感動を覚えたものです。

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2006年10月 7日 (土)

スプートニク、アイルランドトロフィーに出走

日本に帰ってきてから初めて競馬をテレビ観戦。UHF局の中央競馬ワイド中継と東京12チャンネルのウイニング競馬ですが、音楽、番組構成、専門紙のコマーシャルまで日本を離れた2年半前とほとんど変わっておらず、あらためてそのマンネリぶりを実感しましたが、同時に「あー、これだよなー」とほっとしたりもするから不思議。

さて、アイルランドトロフィーに出走したスプートニク(父タイキシャトル)は先頭でレースを引っ張ったものの、ラスト200mで失速して10着。準オープンになるとさすがに相手が骨っぽいです。

このレースのラップタイムは以下のとおり。

通過タイム 35.0-46.6-58.4-1.09.7-1.21.3-1.33.3
ラップタイム 12.5-11.0-11.5-11.6-11.8-11.3-11.6-12.0

スプートニクはラスト1ハロンまで先頭で、勝ち馬からの着差は1.0秒でしたから、1400mまでは最初の1ハロン以外11秒台できて、ラスト1ハロンだけバテて13秒もかかってしまったことになります。

今回のスプートニクは短期放牧明け、トレセンに帰ってきてからの期間も短かったので、ここを叩かれた次は、この最後の粘りが増すことを期待します。

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円居

A316000ps1 日本に帰ってきてから「ああ、和食がやっぱりおいしいな」と思う機会が多いのですが、今日行った神田駿河台の「円居」というお店がとりわけおいしかったので紹介します。

神田小川町交差点の近く、ちょうど靖国通りのVictoriaの裏手にある隠れ家的な家庭料理のお店ですが、クリーミーなえびサラダの突き出しからごぼうの胡麻和え(というのでしょうか、間違っていたらすみません)、口直しのキウィのゼリー、メインの鳥、ご飯のあんかけ、デザートまで、それぞれ工夫がされていて大変美味しく頂きました。

お店のHPでは「手作り創作家庭料理」とありますが、ガラスで区切ったグリルでお店のご主人が焼きものをしているのが席から見え、それをみていると料理が出てくるのが実に待ち遠しく感じられます。

このコースが3400円というのは、日本というのはすばらしい国ですね。かなり感動しました。

円居(まどい)
〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台3-5-8 2F
地下鉄千代田線新御茶ノ水駅 徒歩3分  
地下鉄都営新宿線小川町駅 徒歩5分
JR御茶ノ水駅 徒歩5分
Tel:03-3295-3439
HP: http://r.gnavi.co.jp/a316000/

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2006年10月 6日 (金)

募集価格への反映

以前ラフィアンで走っている父系のをしましたが、今回の2次募集の父系別の平均募集価格を計算すると以下のとおりになります。

ミスタープロスペクター系 1809万円
グレイソヴリン系      1533万円
ヘイルトゥリーズン系    1500万円
ノーザンダンサー系    1316万円

これをみると、下記に再掲する平均獲得賞金やメジアンと同じ順になっています。偶然かもしれませんが、これまでの活躍振りと価格が連動した格好になっているのが面白いですね。

父系 頭数 平均賞金 メジアン 主な活躍馬
ブラッシンググルーム 8 4,552 749 マイネルモルゲン
ミスタープロスペクター 32 3,409 1,922 マイネルセレクト
グレイソヴリン 26 2,634 1,307 マイネルホライズン
パーソロン 10 2,550 886 マイネルソロモン
ヘイルトゥリーズン 90 2,319 1,157 マイネサマンサ
ノーザンダンサー 77 2,294 970 マイネルアムンゼン
その他 23 1,325 1,105 マイネルマルカート
全体 266 2,464 1,109  

実はDVDをみていると、馬体のバランスがとれていて動きが滑らかでいいな、と思うのはオースやウイングアローの子供だったりして、データではミスプロ系を買うべきとわかってはいても、形や動きが好みで価格も安いとグラッときそうです。

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2006年10月 5日 (木)

堅実な種牡馬トワイニング

ラフィアンの2次募集馬のうちでレディウインダーメアの05父トワイニング)が気になっているので、トワイニングについて調べてみました。

例によってnetkeibaのデータベースで、トワイニングの4歳以上の牡馬、中央のみを条件に検索した結果は以下のとおり。

  • 平均獲得賞金 2263万円
  • 賞金の中央値 1455万円
  • 獲得賞金1億以上の馬の割合 2.0%(49頭中1頭)
  • 獲得賞金5千万以上の 〃   14.3%(49頭中7頭)
  • 獲得賞金1千万以上の 〃   65.3%(49頭中32頭)

ほほう。

以前調べたほかの種牡馬のデータと比べると、平均獲得賞金は低いものの、中央値(メディアン)についてはSS、BT、エンドスウィープにはかなわないものの、サクラバクシンオーらを上回っています。また、65%の馬が1000万以上の獲得賞金をもっており、賞金0の馬は7頭しかいません(14.3%)。

トワイニングは種牡馬リーディングの上位に名前が出てきませんし、大物も少ないので地味ですが、この堅実味は魅力です。レディウインダーメアの05は、お母さんこそ勝っていませんが(フランスで入着)、産駒は複数勝ちあがっており、また祖母がアイルランドの1000ギニーで2着に来ている馬ですから、結構な良血です。関西馬ですし、価格面でシークレットヴァージニアの05父フォーティナイナー)に手を出しづらい身としては一番手に挙げたい馬です。

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2006年10月 3日 (火)

競馬はツール・ド・フランスにあらず

本日の日経朝刊に「ディープ凱旋門賞3着 フランス勢が「包囲網」」という記事がありました。そのなかの一節。

2頭がディープインパクトをマークする形でプレッシャーをかけ、その後ろでレールリンクは虎視たんたんとスパートの機会をうかがう。伝統の自転車レース、ツール・ド・フランスばりの「チームプレー」だった。

ツール・ド・フランスに限らず、自転車の団体戦は各チームのエースを勝たせるために他のメンバーは交代でひたすらエースの風除けになる「自己犠牲」のスポーツです。

ラビットはともかく、今回のファーブル厩舎の3頭はいずれも優勝候補でかつ別々の馬主。それぞれがベストと思う位置取りで勝つための競馬をしたに相違なく、それを「日本の馬を包囲するチームプレー」というのはあたらないでしょう。

この手の記事は少なくなく、どこの新聞かは忘れましたが以前も今年のキングジョージでエレクトロキューショニストがハーツクライを押し出す格好で内が空き、そこをハリケーンランが突いて差し切ったことを日本馬を勝たせまいとする連携プレーのようにみえた、と書いている記事がありました。

まともな競馬ファンなら「そんなばかな」と思うことでも、一般紙にこういう記事が出ると日本馬はそんな不利な扱いを受けているのか、と思い込む読者もいるでしょうね。

ディープインパクトの敗因は、結果論ながら私は一番大きかったのは臨戦過程にあったのではないかと思います。過去の凱旋門賞勝ち馬のパターンを踏まえ、もしディープインパクトが、

  • 3歳時に挑戦し(過去の戦績から3歳有利は間違いない)
  • 休養明けではなく9月のステップレースを使い(休み明けの勝ち馬は数えるほど)、
  • エルコンドルパサーのように欧州での調教期間を長く取る(過去の優勝馬はすべて欧州調教馬)

という条件を満たした上で出走していれば、今回敗因として挙げられている斤量の差や芝の克服、欧州独特のスローペースへのとまどいなどは排除され、先頭でゴールできたように思えてなりません。

ディープインパクト級の馬はそうそう出てこないでしょうが、上記の条件を満たして挑戦を続ければやがてチャンスがめぐってくるのではないでしょうか。

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2006年10月 2日 (月)

凱旋門賞雑感

ディープインパクトは残念でした。

しかし凱旋門賞は本当に3歳馬が強いというか、有利というか。一昨年、バゴが勝ったときに「凱旋門賞は今後3歳馬しか買わん!」と学習したはずだったのですが、キングジョージのレース振りをみたり「世界ランキング1位」とか「3強」という言葉を繰り返し聞いているうちにそんなことはすっかり忘れてしまっていました。

ここまで3歳馬が強いレースであれば、これから日本の馬が凱旋門賞を狙うのであれば6月の東京優駿が終わった時点で遠征を決意し、8月に渡仏、9月にニエユ賞をステップに使って本番に挑むというようにしたほうがいいのではないでしょうか。

なお、NHK BSでスミヨンが事前インタビューでハリケーンランについて「内側からしか追い込めない」といっていたのが興味深かったです。今日のハリケーンランは内が開かず(前にいたのはスミヨンのシロッコ)、体勢を立て直して外から追い込まざるをえなかったのですが、それが不発の原因かもしれませんね。

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2006年10月 1日 (日)

ヴルメリオおしい2着

中京競馬場でマイネルヴルメリオが出走、惜しい2着でした。

直線、態勢決着したかにみえたラスト50mで脚色の衰えた1番人気馬を猛追しハナ差まで迫ったところがゴール。ひさびさにラフィアンの愛馬でモニターの前で熱くなりました。

わずかの差で勝てなかったのは非常に残念ですが、これならチャンスはすぐ巡ってくるでしょう。レース後の佐藤哲騎手のコメントもよく、久々に活躍してくれそうな馬に出資できてホッとしています。

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凱旋門賞を予想する

世間はディープインパクト一色ですね。ここまで一般紙、テレビで連日のようにとりあげられるのはすごいの一言につきます。

そんな雰囲気の中でこんな予想を書くのは気が引けますが、私なら馬券は◎シロッコ、○ハリケーンラン、▲ディープインパクト、△レイルリンクです。

ディープインパクトが稀代の名馬であることに疑いの余地はありませんが、客観的にみて不利な要素が多々あります。

  • 過去、欧州調教馬以外の凱旋門賞馬は出ていないこと。
  • ステップレースを使わないで凱旋門賞を勝ったのは2頭のみ。
  • 凱旋門賞は3歳馬が有利。
  • 過去の勝ち馬はノーザンダンサー系が大宗。
  • 鞍上は日本では比類なき大ジョッキーながら近年の海外遠征の成績はもう一つ。

ディープインパクトはこうした不利を払拭するぐらい強い馬という可能性ももちろんありますが、なにしろレースが凱旋門賞。かつて出走した非欧州調教馬やぶっつけ本番で挑んだ馬達も実力馬たちだったわけで、やはりデータは軽視できません。こうしたことを加味すると、やはり欧州調教馬でステップレースも使ったハリケーンラン、シロッコの2強、3歳馬のレイルリンクが有利ではないでしょうか。

なかでもハリケーンランは昨年の覇者ですし、このレースで強いノーザンダンサー系なのでこの馬が一番手。シロッコは成績もそうですが、それ以上に鞍上がスミヨンというのが大きな魅力です。大レースでのスミヨンは本当に凄い。よって、もし馬券が買えるのならばこの2頭の組み合わせを厚く買いたいと思います。

…とかなんとかゴタクを並べてても、実はゴール前を想像するとディープインパクトが突き抜けているシーンしか思い浮かばなかったりするんですよね。それだけあの馬のレース振りはインパクトがあるわけですが、はてさて、どうなりますでしょうか。

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