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2006年12月10日 (日)

種牡馬に2年目のジンクスはあるか

ユニオンのレイクアネシーの子ども(父タニノギムレット)が気になって仕方ありません。

先週の阪神JFはタニノギムレット産駒のウォッカが勝ちました。タニノギムレットは既にゴールドアグリ(新潟2歳S)を出しており、新種牡馬として順調な滑り出しをみせています。では、ギムレットの2年目の産駒になるレイクアネシーはどうでしょうか。

プロスポーツの世界では、新人の時に活躍した選手が2年目に1年目ほどの成績を残すことができないという、いわゆる「2年目のジンクス」というものがあります。これは、世間では「1年目の成績で天狗になったから」などと解説が加えられますが、統計の世界では「1年目は出来すぎで、2年目に不調に陥ったというよりは単に平均に回帰しただけ」と説明されます。

さて、では種牡馬の世界はどうでしょうか。平均の回帰だけでなく、一般に初年度の方がより優秀な牝馬との間で配合されると考えられるので(∵早く結果を出してシンジケート株の価値を高めたい)、初年度の方が成績がよく、2年目の成績は落ちると予想されます。

実際のデータはどうなっているでしょうか。netkeibaでトップ20の種牡馬の初年度産駒と2年目の産駒のアーニングインデックス(EI)を比べてみました(網掛けが2年目の産駒の方が成績がいい種牡馬)。

  初年度産駒EI 2年目産駒EI
サンデーサイレンス 5.14 4.59
フジキセキ 1.09 1.35
ブライアンズタイム 3.79 4.50
サクラバクシンオー 1.09 1.71
ダンスインザダーク 1.29 1.54
エルコンドルパサー 1.18 1.51
エンドスウィープ 3.01 2.59
スペシャルウィーク 0.95 1.49
フレンチデピュティ 1.41 1.79
オペラハウス 1.21 4.71
アドマイヤベガ 1.57 1.24
アグネスタキオン 1.43 1.88
アフリート 1.66 1.50
タイキシャトル 1.43 1.41
マヤノトップガン 1.08 0.99
キングヘイロー 1.15 2.01
バブルガムフェロー 1.15 1.22
フォーティナイナー 1.29 1.78
グラスワンダー 0.75 0.93
フサイチコンコルド 1.41 1.22

ほほう。

意外にも、20頭中13頭が初年度よりも2年目の産駒の方が成績があがっています。特にベスト10種牡馬では、10頭中8頭が2年目のジンクスを打ち破っています。

ここからは推測ですが、初年度産駒は牧場や育成場、トレセンにおいて、まだその種牡馬の産駒の特徴(気質、体質など)がつかめておらず、暗中模索のうちに育成されるのに対し、2年目の産駒は初年度の経験をフィードバックして、個々の種牡馬の特徴を踏まえた育成や調整が行われるため、成績があがるのではないでしょうか。

もちろん、この前提には各育成場や厩舎が種牡馬毎の産駒の特徴について整理してきちんとフィードバックする仕組みがきちんと出来上がっていることが必要です。リストをみると、サンデーサイレンスやエンドスウィープの両スーパー種牡馬を除くと社台系の種牡馬が2年目の成績が向上しているようです。これは社台が有効なフィードバック回路を持っていることを表しているのかもしれません。

いずれにせよ、新種牡馬については、初年度産駒よりも2年目の産駒のほうが狙い目と言えそうです。

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コメント

KFLさん、こんにちは。
レイクアネシー、行かれましたか!
ドライマティーニのデビュー戦はJRAレーシングビューワーで見ましたが、直線いい脚を使っていて、須貝Jの言うとおり、レース慣れしてくれば楽しみですね。
タニノギムレット産駒はこれから勝ち上がりそうな馬が多くて、産駒の価格も来年以降は高くなりそうな予感がします。
サンベルナールは、3戦連続掲示板確保なのでよく頑張っていると思いますが、あともう1パンチ欲しいですね。

投稿: participant | 2006年12月17日 (日) 08時50分

こんにちは KFLです。
実は今日デビューするドライマティーニ(父ギムレット)を
持っている私にとっては上のデータはなかなか気になります。
だからと言うわけではありませんが、
当歳プレゼントが当たって出費を抑えられた上に
ラプンツェルの割引期限が近づいているので
今朝レイクアレシー申し込んでしまいました。
満口になることはないと思いますが、
割引証を使っているので出資は確定だと思います。
ペガサス2006はあと1~2頭出資予定です。

投稿: KFL | 2006年12月16日 (土) 08時25分

HIROさん、こんにちは。コメントありがとうございます。確かに、配合にも反映されているのかもしれませんね。3年目産駒になると結果が出ているだけに優秀な種牡馬だと高くなってしまうかもしれず、2年目産駒はそういう意味でもねらい目かもしれません。
スイメイの出走については気づいていませんでした。最下位は残念ですが、ハナを切れる馬はやがて変わってくるでしょうから引き続き見守りたいですね。

投稿: participant | 2006年12月11日 (月) 07時33分

participantさん。こんばんは。
いつも興味深くデータを拝見しています。2年目産駒の成績向上、については漠然と感じていましたが、改めて数字で確認できました。
配合にも初年度産駒の経験が反映されているのかも知れませんね。
ところで、レイクアネシー産駒のスイメイ(父キングオブキングス)が昨日の新馬戦に出走しました。
ゲートも速く、4コーナーまで先頭でしたが、直線でばったり止まって最下位。ちょっと不可解なレースぶりでしたので、2戦目どう変わるか注目したいです。

投稿: HIRO | 2006年12月10日 (日) 17時46分

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