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2007年2月

2007年2月28日 (水)

日本版NSCは機能するのか

日本版の国家安全保障会議(NSC)が話題になっていますが、この構想はうまく機能するのでしょうか。

本日の読売新聞社説ではこのように書かれています(強調は引用者)。

現在の安全保障会議は、事実上、各省の報告を承認するだけの場だ。日本には、外交・安全保障の国家戦略を総合的に企画立案する機関がない。

日本版NSCの中核は、首相、官房長官、外相、防衛相の4人による少人数の閣僚会議である。人数を絞り、首相主導の密度の濃い議論を頻繁に行うことで、外交・安保の基本方針や政策は無論、緊急事態にも、首相が迅速に的確な判断を下せるようになる。

既存の安全保障会議が機能していないからこれを廃してNSCを設置するというわけですが、この説明はわかったようでわかりません。既存の安全保障会議は首相が議長で、外務大臣や財務大臣、防衛庁長官(法の設置当時)など8名の国務大臣が参加するものですが、たかだか8名の出席者の会議が「関係者が多い」という理由で機動力をなくすものでしょうか?

これと似たような議論が昨年ありました。

官邸の対外経済協力会議が機能していないので、「我が国の海外経済協力に関する重要事項を機動的かつ実質的に審議し、戦略的な海外経済協力の効率的な実施を図るため」に海外経済協力会議が発足しました。

この際も、対外経済協力関係閣僚会議は参加者が多く、形骸化しているので、人数を主要閣僚に絞った首相主導の会議を、という議論がありました。

当時、私はこんなことを書いたのですが、その後海外経済協力会議の発足によって日本の海外経済協力は変わったでしょうか。

海外経済協力会議の内容は非公表ですが、概要はこちらでみることができます。開催は1~2ヶ月に1回、時間は30分から1時間。対外経済協力関係閣僚会議の協議概要もこちらでみられますが、大幅に「機動的・戦略的になった」かどうかの判断は難しいところだと思います。

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2007年2月26日 (月)

シャーペンアップ系×サドラーズウェルズ系

先週号の競馬ブックのリチャード・グリフィス氏のコーナーで、欧州の血統事情に関する記事がありました。その中の一節。

シャーペンアップ系は、クリス、ダイイシス、セルカークらを世に送り出した。この系統について今、非常に重要なのは、この系統の種牡馬を父に持つ繁殖牝馬と、デインヒルUSA系やサドラーズウェルズ系種牡馬との配合から活躍馬がたくさん出ているという事実である。

サドラーズウェルズ系とシャーペンアップ系の相性の良さは、先日のグリーンラッシー05に関するエントリでも少し触れましたが、欧州ではかなり広く認識されているようですね。

ラフィアンの今年の2歳馬では、父ムーンバラッド、母の父ダイイシスのカタカナの05がまさにこの配合です。小柄な牝馬だからなのか、満口になっていませんが、日本では数が少ないサドラーズウェルズ系×シャーペンアップ系ニックスの先物買いとしては良かったかもしれません。少し後悔。

ちなみにグリフィス氏の記事では、上述のようなトレンドがあるのに、シャーペンアップ系の種牡馬を配合する生産者が少ないことを憂慮しています。日本では欧州に輪をかけてシャーペンアップ系の血をひく馬は少ないので、仮にカタカナの05が活躍したとしても、このニックスが増えることは当分ないのでしょうね。

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2007年2月25日 (日)

馬格の重要性

出資馬を選ぶ際、これまで私は馬の大きさ(馬体重)を重視していませんでした。むしろ、体重が軽い方が敏捷な動きができ、故障も少ないというメリットがあるとして歓迎していました。

また、これまで自分が出資した馬である程度成功した馬(マイネルシアター、マイネルナポレオン等)は、中型馬が多かったという個人的経験がこの考え方を補強していました。

が、しかし。

TARGET frontierのサポートページで、こちらのデータをみて考え方を改める必要を感じました。

Photo_4 これをみると、牡・牝、芝・ダートの別を問わず、連対率、複勝率ともに500kg台までは馬体重との間にきれいに正比例の関係が見られます。

また、「馬体測尺値と競走成績の関係」と題するこちらのアメリカの研究結果でも、1歳時の体格の大きさと競走成績の間には明らかな相関関係がみられるとされています。

体高と尻の高さ、体長(肩端から臀端までの長さ)、胸囲を含む馬体の大きさは競走成績とかなりの相関関係があることが示された。背が高く、大きな馬体の1歳馬は小さい同輩馬よりもステークス競走の成績が良かった。また大きな馬ほど芝競走で成功する可能性が高かった。(強調は引用者)

そうだったのか・・・。

そういえば、私がラフィアンに入会した当時のパンフレットにも、岡田前社長が馬を仕入れる際のポイントとして「馬体は大きいほうがやはり有利です」といった趣旨のことが書いてあったと記憶しています。

なお、武豊騎手は、競馬ブックの新春スペシャルインタビューで、

「ディープはすごい仔を出すと思いますよ。産駒は走ると思う。早くディープの仔に乗ってみたいです。なかなかサンデーサイレンスを超える種馬って出ないけど、これだったら、って思いますよ。競馬のスピードがどんどん上がってきているから、これからはディープみたいに小さい馬のほうが走るような気がします。大きいとやっぱり重いですから。スポーツカーと同じで、軽量化の時代になるんじゃないですか」

と語っていますが(競馬ブック1月14日号、強調は引用者)、過去の膨大な統計の蓄積からは、いかにディープインパクトといえども、大きいほうが有利という傾向を変えるのは難しいように思います。

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2007年2月23日 (金)

ODA「現地お任せ」拡大へ

朝日新聞より。

政府は、途上国援助(ODA)の無償資金協力事業について、日本系業者でなく、現地任せでコストを削減する方式を07年度、拡大することを決めた。06年度に導入したところ、30%前後のコストダウンが達成できることが分かったからだ。

無償資金協力は、ODA全体(07年度予算7293億円)の22%を占める。学校建設の設計や施工を現地業者に任せる「コミュニティー開発支援無償」は06年度、アフリカの一部事業で適用し、セネガルの小中学校の教室建設で57%、ニジェールの小学校の教室建設で46%ものコスト削減が見込まれている。

(略)

ODA予算は97年度をピークに10年間で38%削減された。日本の業者の高コスト体質が見直され、今後は一定の案件が確保できる。半面、質の確保が難しく、日本の顔が見えにくくなり、「日本の労働哲学を伝える」(麻生外相)ODAの意義も薄れる、とマイナス面も指摘されている

以下コメントを少し。

1.援助の趣旨から言えば、同じコストでより多くの人々に便益が行き渡ることが重要です。それが、たとえば井戸や小学校といった、現地の業者でも十分対応可能な基礎的なインフラであればなおさらで、現地での雇用の創出にもつながります。

最近、中国の対アフリカ援助が批判されていますが、この批判の中には中国の援助は中国から人も連れてきて工事を行うため現地の雇用につながらないというものも含まれています。

2.二国間援助である以上、「日本の顔を見せる」ことは大事ですが、適切な見せ方を考える必要があります。たとえば、技術指導の面で日本人専門家を送ることでも十分に日本の顔をみせることが可能です。

ODAには、開発途上国の経済社会開発のためであると同時に、日本の外交ツールでもあり、その2つの目標を達成する必要がありますが、それを単体の無償資金協力事業で達成する必要はありません。その意味で「日本の顔が見えない」という批判は必ずしも当たらないと考えます。

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2007年2月22日 (木)

ライオン狩り禁止さる

昔、手塚治虫の「火の鳥」シリーズで、近未来にクローンで作った猛獣を視聴者がハンティングするというTV番組のディレクターが主人公の話がありましたが(生命編)、クローンではないものの、ライオンを繁殖させてそれを狩りに使うことで金儲けをしている業者がいることをFP Passport(Foreign Policyのブログ)を読んで知りました。

この記事によれば、南アフリカではこうした商売をしている業者がいて、さすがに南ア政府の大臣が「トラックに乗った、半分酔っ払った連中が、人に慣れたライオンを撃ち殺しているのはきわめて不快だ」として近々、禁止されるとのことです。他方、禁止された場合にはそれらのライオンは安楽死させられる運命にある由。なんとも暗い気持ちにさせられるニュースです。

私が好きな競馬もある意味人間の娯楽のために動物を使っているのですが、撃ち殺されるために繁殖されるのとでは大きな違いがあると思いたいところです。

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2007年2月21日 (水)

県庁の星

Kenchou 会社の後輩から勧められて「県庁の星」を読みました。

ご承知のとおり、とある県庁の公務員が官民交流の一環で県下のスーパーに出向する話です。

この本の面白さは、

  • 官民の考え方や行動様式のミスマッチ
  • スチャラカだと思ったスーパーの従業員が実はそうではないという意外さ
  • 相互理解が進んで、やがて主人公の公務員の考え方が徐々に変化していくところ

にあると感じました。読後感は爽快で、出勤途中の電車で読み終わった私は一日フレッシュな気持ちで仕事ができました。

あまりに面白かったので、織田裕二主演の映画も借りてきてみましたが、原作にはない恋愛や主人公の挫折が話の軸になっていて、「公務員と民間企業のズレ」的な面白さや、スーパーの従業員のチームワークの描き方が弱くなっていたのは残念でした。ドラマ性にかけるかもしれませんが、素直に原作に沿ったほうが良かったのではないかなあ・・・。

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2007年2月19日 (月)

ムハマド・ユヌス自伝

Grameen ノーベル平和賞を受賞した、バングラデシュのグラミン銀行の創始者であるムハマド・ユヌスの自伝(早川書房、2100円)を読みました。

自伝とありますが、幼少期や家族の話もあるものの、内容のほとんどは彼がマイクロクレジットを立ち上げ、それがグラミン銀行になり、やがてグラミンモデルが先進国を含む世界各地に広がっていく様子を書いたもので、開発に携わる者にとってすばらしい執務参考資料になっています。

ご承知のようにマイクロクレジットとは、貧困層に無担保で小額の資金を貸し付け、経済的自立を促すものです。チッタゴン大学経済学部の教授であったユヌス氏は、大学近くの村に行った際、女性たちがほんのわずかな資金がないが故に貧困から抜け出せないでいるのを知って衝撃を受けます。

それまで、フルブライト奨学金でアメリカに留学し、帰国してからも学者として順調な人生を送っていたにもかかわらず、「芋虫の目」になって村に入って貧困問題を観察、解決策を考案し、やがて世界に広がるモデルを作り上げていく様は大変ドラマチックで、読んでいると勇気が湧いてきます。

また、自らの考えを押し付けてくる世界銀行との長年にわたる対立(今は解消)や、金額ありきで現場を見ない資金援助機関への批判、「施し」を受けてしまうことによって尊厳が奪われてしまうこと(マイクロクレジットは利子を伴い貸し付けで施しではない)などの記述も大変読み応えがあります。

訳もこなれていて読みやすいのでお勧めです。

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2007年2月18日 (日)

JRA-VANとTarget Frontier JV

これまで競馬関連のデータ収集はnetkeibaを利用してきましたが、netkeibaの競馬データベースは、ある馬が中央から地方に移籍するとその時点で地方馬になってしまい、中央の馬主をキーに検索すると当該馬が検索結果から漏れてしまうという難点がありました。

それを解消するべく、遅まきながらJRA-VANに加入し、Target Frontier JVを利用してデータをダウンロードしてみたのですが、これは情報量がすごいですね。なんせ、JRA-VANのデータをダウンロードしてソフトに登録するだけで26時間もかかったぐらいですから・・・(ちなみにPCのスペックは、CPUがIntel Core 2 Duo 1.66GHz、メモリ1GB、OSはWindows Vistaです)。

まだちょこちょこといじっているだけですが、検索機能もすばらしく、これまでちまちまとnetkeibaの検索結果を100件ごとにコピーしてExcelに貼り付けて、とかやっていたのがいかにムダな労力がかかっていたかを認識しました。

早速、こんなデータを作ってみましたが、かかった時間は10分の1ぐらいでした。

○ラフィアンとユニオンの所属馬の本賞金の比較(4歳~11歳の場合)

ラフィアン
  牡馬 牝馬
  頭数 頭数
1億円以上 18 3.6% 4 3.1%
5000万円以上 52 10.3% 7 5.5%
1000万円以上 217 43.1% 46 35.9%
1000万未満 286 56.9% 82 64.1%
全体 503 100.0% 128 100.0%
平均獲得賞金(万円) 1,923 1,503
メディアン(万円) 770 417

ユニオン
  牡馬 牝馬
頭数 頭数
1億円以上 3 1.6% 1 0.4%
5000万円以上 13 6.9% 7 2.9%
1000万円以上 51 27.0% 36 14.8%
1000万未満 138 73.0% 208 85.2%
全体 189 100.0% 244 100.0%
平均獲得賞金(万円) 1,124 635
メディアン(万円) 120 0

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2007年2月17日 (土)

サオヒメにペリエ騎乗

今日、京都で500万下牝馬限定ダート1200mに出走するサオヒメにオリビエ・ペリエ騎手が騎乗します。

ペリエに乗ってもらえるというのは、実に嬉しい。5馬身は違うと言われていますから当然好勝負を期待します。

ペリエは、成績がすばらしいということ以外に人柄的にも好印象をもっています。フランス駐在中、同僚の駐在員が日本から来た競馬好きの知人(新婚旅行だった由)をシャンティイに競馬観戦に連れて行った際、ペリエに話しかけたところ普段観客が入らないエリアに招かれた上にサインをしてもらったと言っていました。

確かにフランスの競馬場は観客と騎手や馬の距離が近く、雰囲気ものんびりしていますが、こういう気さくさが彼の魅力ですね。フランスのパドックでも馬券オヤジたちがジョッキーに声をかけますが、「オリヴィエ!」と呼びかける声はよく耳にしました。

【レース後追記】
ペリエの好騎乗により3着を確保。さすが。向こう正面で進路が狭くなる不利がありましたが、それでも直線は一瞬勝つかと思う手ごたえ。最後までやる気をなくすことなく走ったのは大きな収穫でした。

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2007年2月15日 (木)

財務大臣になって予算を作ろう

財務省のホームページに「財務大臣になって予算を作ろう!」というゲームがあります。

主な支出項目(年金、医療、介護その他福祉、公共事業、教育、科学技術振興、防衛費、ODA、食糧供給安定、エネルギー対策、中小企業対策、地方交付税交付金)の増減と、税制の改革によって政府予算をシミュレーションするというゲームです。

財政や経済政策に関する国会のやりとりを聞いていて「なんかじれったい!」と思った人は、このゲームで自分の思うように予算を組んでみるといいのではないでしょうか。

私は、最近話題の格差問題については国家の再配分機能を重視する立場ですので、税制変更で歳入をどんと増やし、それで福祉予算の増額を手当てし、生産性向上をもたらす教育および科学技術振興費を増額した予算を組んだのですが、なんだか少しストレスが解消しました(笑)。

ところでこのゲーム、増減を決める際にそれぞれの立場からのコメントが「国民の要望」として出るのですが、ODAについて増額する要望の内容が、

「途上国に援助を行うのは、経済大国にとっての義務だよ」

というもの。「途上国が発展して国際経済社会が安定することは日本の利益につながるよ」とか、もっとうまい言い方がないものでしょうか・・・。

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2007年2月13日 (火)

ラフィアンの獲得賞金分布図

ラフィアンの会員ページは見られないし、JRA-VANに加入してもソフトのインストールはできないし、不便なことの多いWindows Vistaですが、巷間言われているようにOfficeの機能はドキュメントの見栄えの点でかなり改善しているように思います。

Photo_3 左は以前にもとりあげたラフィアンの2002年、2003年産の産駒の獲得賞金分布図です。X軸は獲得賞金、Y軸は募集価格で、もし馬の能力が値段に比例するのであれば右肩上がりの分布になるはずですが、全くそうなっていない点が面白いですね。むしろ線形はかすかに右下がり(!)になっています。

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2007年2月12日 (月)

鎌倉大仏と焼きせんべい

Daibutsu日曜日に鎌倉に行ってきました。3連休とはいえ、真冬なので空いているかと思いきや、江ノ電に乗り切れないほどの人出で、大仏がある高徳院の人によれば「10月の行楽シーズンの3連休なみ」とのことでした。写真は鎌倉大仏。

Osenbei 鎌倉大仏から江ノ電の長谷駅方面に少しあるいたところに「雷神堂」というおせんべいやさんがあります。大勢の人が大きなおせんべいを持って歩いているので思わず買ってしまったのですが、焼きたてのおせんべいがこんなにおいしいとは知りませんでした。

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2007年2月11日 (日)

アドマイヤベガ×コペルティーナ

ラフィアンの募集は1月末で終わってしまいましたが、ユニオンは5月まで出資のチャンスがあります。

ユニオンの2次募集馬のなかに、父アドマイヤベガ、母コペルティーナという牝馬がいます。母はユニオン所属馬で1億円を超える賞金を獲得した快速馬で、上には活躍中のサクラビジェイがいるなど、魅力的な馬です。母の父が種牡馬として可能性がありながら早世してしまったサウスアトランティックというのもいいですね。

さて、この馬について検索をかけたところ、ユニオン関連の情報が豊富で普段ROMしている「新☆なんでんかんでん掲示板」さんに、「この馬は牧場名義で走らせる予定のところをクラブがお願いして募集馬に入れてもらった」、という趣旨のことが載っていました。

ユニオンでは牧場が馬を提供するインセンティヴを見極めることが重要とされていますが、この馬の提供牧場である谷岡牧場の場合はどうでしょうか。

数字をもって語らしめるということでnetkeibaのデータベースで生産者:谷岡牧場で検索、馬主別に並べ替えの上集計したところ、下記のようになりました(単位は万円)。

  頭数 平均賞金 メディアン
さくらコマース 201 2,945 510
ユニオン 16 1,117 0
その他 100 914 149
谷岡幸一、谷岡牧場 12 323 0

谷岡牧場の優良顧客はさくらコマースのようで、頭数、平均獲得賞金、メディアンとも他の馬主さんたちを大きく上回っています。

一方、牧場名義の馬はというと、頭数が少ないということもありますが、平均賞金、メディアンともに最低の数字となっており、谷岡牧場ではいい馬は売却し、そうでない馬は自分で使う傾向にあると判断できそうです。

そうすると、コペルティーナの子の場合、もともと自分名義で使う予定だったというのは、あまり喜ぶべきことではないような気がしてきます。ちなみにユニオン名義の馬の平均獲得賞金が高いですが、これは前述のとおりコペルティーナが1億円以上稼いでいることが大きく影響していて、コペルティーナを除くと496万円となり、他の馬主さんに比べて低い数値となります。

はてさて、どう判断したものでしょうか。

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2007年2月 9日 (金)

ゆっくり気長に

今週からラフィアンの2歳馬の近況更新が週1回になりました。早い馬ならばあと4ヶ月ちょっとでデビューを迎えるわけで、調教の進み具合が気になってくるころです。

そんな中、先月出資したグリーンラッシーの05(父ハイシャパラル)の近況はというと、

ビッグレッドファーム明和で休養中。普通放牧されています。右トモの跛行は徐々に良化中。右トモのヒザを痛がったのは、打撲もしくは捻ったことが原因かもしれません。痛がる素振りが見られなくなってきたので、来週半ばくらいには騎乗を再開できる見込みです。

といった具合で、前脚には骨瘤も出ていて調教が進んでいる組に比べるとかなり出遅れているようです。

さはさりながら、確率的には少ないことはわかっていても、2ケタ着順を続けていた馬が突然未勝利戦を勝ったり、腰が弱くて明け2歳まで強い調教ができなかった馬がデビュー後には活躍したりすることがあるのが競馬です。

Hope is what racing is all about. この気持ちを忘れずに気長に応援していきたいと思います。

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2007年2月 8日 (木)

西高東低

日経野元記者のコラムより。

年間勝利数は美浦1457に対し栗東1987(地方・外国馬11)。重賞勝ちは28対99(同4)。栗東勢の勝ち星は2000の大台を突破した1992年に次いで多く、前年に105勝を上積みした。賞金の差はため息が出るほどだ。美浦317億5238万円に対し、栗東487億9772万円。調教師1人当たりの進上金は美浦が2668万2672円、栗東が4396万1919円。美浦は栗東の60.7%に過ぎない。

西高東低は私が競馬を観戦しはじめた1990年頃からの現象ですが、こうして数字でみると改めて栗東所属馬の強さを感じます。美浦入厩馬がメインのクラブ(たとえばラフィアン)は、相当なハンデを背負っているとみるべきでしょう。一口会員も、観戦の楽しみを犠牲にしてでも栗東入厩予定馬に出資したほうがこの趣味を長く続けられそうです。

こうした状況下、出資馬サオヒメ(父サンデーサイレンス、美浦・奥平厩舎)が今週上洛します。東京のレースは除外対象なのでやむなく京都に遠征するらしいですが、上の数字からはなかなか厳しい戦いになりそうです。

【追記】
ユニオンのHPによれば、京都遠征は回避し、来週の東京での出走を目指すようです。

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2007年2月 7日 (水)

ビジネス交渉と意思決定

Bussiness 世の中には3度のメシよりもネゴが好きという人もいますが、実は交渉が苦手な人も多いのではないでしょうか。さはさりながら、仕事には交渉や調整がつきものなので、これをいかにうまくやるかで仕事振りが大きく変わってくるはずです。

「ビジネス交渉と意思決定 脱あいまいさの戦略思考」(印南一路著、日本経済新聞社、1700円+税)は、交渉に苦手意識を持っている人(私だ)はぜひ読むべき本だと思います。

この本では、交渉を「分配型交渉」と「利益交換型交渉」、「創造的問題解決」の3つに分類します。

分配型交渉は、限られたパイを取り合うという、世間でイメージされている「交渉」ですが、自身の利益や相手の利益の差を分析することによって、パイを取り合うのではなくお互いウイン・ウインの関係を築いたり(利益交換型交渉)、利害の衝突を課題としてとらえて交渉相手とともに高次な問題解決を図る(創造型問題解決)という交渉を行うことが可能であることが理論に基づきつつ示されています。

創造的問題解決タイプの交渉をすぐに実践に移すことは難しいかもしれませんが、それでもこの本で示されている交渉ゾーン留保価格BATNA(Best Alternative to Non Agreement)といった基本概念を理解して、何かの交渉を行うときに自分で図示してみると、相手に翻弄されることなく冷静な交渉ができるようになるのではないかと思います。

なお、私の国際会議での少ない経験からは、利益交換型の交渉や、問題の前提から考え直す創造的問題解決型の提案が得意な国とそうでない国(自国の利益ばかりを言う国)があり、最終的には前者のほうが優勢であったように思います。

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2007年2月 5日 (月)

目で見る海面上昇の影響

地球温暖化の影響でグリーンランドや南極大陸の西部の氷が溶け出して海面が今世紀中に1m~3m上昇すると言われています。

これはまだ控えめな予測で、もしグリーンランドの氷がすべて溶け出せば海面は7m、南極大陸西部の氷がすべて溶けるとさらに7m海面は上昇するそうです(最近読んだCGDのブログの記事より)。

この結果、沿岸部に住んでいる、とくに開発途上国の人々が甚大な影響を受けるとされています。このことについて、頭ではわかっても実感としてわかないものですが、Flood Mapのサイトでは海面が上昇すると水没する地域が示されてイメージがつかめます。

たとえば、Flood Mapで日本をみると、7m海面が上昇すると濃尾平野や東京の下町あたりは広範囲に水没してしまうことがわかります。

この地図をみてから、急に温暖化関連の新聞記事や、つけっぱなしの電気や車の燃費が気になるようになりました。海面が上昇するのは、おそらく私の子供や孫の代でしょうが、それこそ国家100年の計をもって対処しないと取り返しがつかなくなるのは間違いなさそうです。

たとえばODA。「国内が大変なときにODAを増やすなんて」という声もありますが、ODAを利用した温暖化対策事業を進めることは地球規模の公共財を保護することにつながり、その恩恵は日本も得ることになります。

この点は日本だけではなく各国も力を入れはじめているところで、たとえばアフリカの旧植民地向け支援が主だったフランスの開発庁(AFD)も、ブラジル、中国などの中所得国向けの支援を地球規模問題に対処するために重視するという方向に転じつつあります。

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2007年2月 4日 (日)

看病の日曜日

外出先で子供が具合が悪そうだったので、家に連れて帰ろうと抱っこした瞬間に吐かれてしまいました。

髪の毛から顔、セーター、ズボンとかかってしまったのですが、そういう時は意外に冷静であまり気にならないものだなと思いました。家に帰って寝かせてからも、熱はないものの何度も吐いているので、この冬各地で猛威を振るっているノロウイルスでしょうか。直前まで公園で走り回っていたのですが、いつもながら子供の症状の変化の早さには意表をつかれます(悪くなるときも、回復するときも)。

どうか早くよくなりますように。今年は暖冬でインフルエンザもまだ流行っていないようですが、皆様もご自愛ください。

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2007年2月 3日 (土)

ライブ観戦

久しく愛馬を生で応援していなかったので、思い立って東京競馬場に行ってきました。

やっぱりライブ観戦はいいですね。第一レース前から大勢の人が来ていて、常にガラガラなフランスから帰ってくると、下降気味とはいえ日本の競馬人気はすばらしいと思います。

141 さて、はじめてみるサンベルナールは、バランスのとれたいい馬だと思いましたが、予想よりも小柄でした。この体でダートで楽に先行できるのは力のある証と思いたいところです。

レースは先行集団につけ、ラスト200mまでは3着は確保したか、という見せ場をつくりましたが、そこで脚をなくし、後続に交わされての7着でした。レース後、吉田隼人騎手は平坦な小回りコース向きというコメントをしているそうですが、確かにそのほうがよさそうな印象を受けました。

ほんと、あともう一押しなんですけどね・・・。

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2007年2月 1日 (木)

ユニオン2騎

今週末はユニオンの3歳勢2頭が出走します。ラフィアンの3歳馬2頭が休養中のため、その分も走ってほしいところです。

期待が大きいのはサンベルナール(父バブルガムフェロー、3日、東京1R)。父内国産限定レースですが、いまや父内国産馬奨励賞が廃止されるような時代ですから、限定戦だからメンバーが楽というわけではないのですが、距離の1400mは合っていそうですし、掲示板以上の競馬をみせてほしいところです。

京都では4日に牝馬限定未勝利戦ダート1400mにグロリーゲイン(父タマモクロス)が出走します。デビュー戦に続いて追い切りをしないままでのレースになります。デビュー戦の結果(13着)から期待はかけづらく、ダートが向いているようにも思わないのですが、距離短縮に少し期待します。

ところでWindows Vistaではネットバンキングサービスが使えないといった報道がなされていますが、私のVista搭載パソコンでは、ラフィアンの会員専用ページも見られません。新しいものに飛びつかず、安定稼動している既往システムを尊重すべしというのは忘れてはいけない鉄則ですね。

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