マザー牧場の名前の由来
ゴールデンウィークは房総半島に出かけたのですが、宿にあった千葉県の観光名所として有名なマザー牧場のパンフレットをみて、その名前の由来を知って少し驚きました。
マザー牧場は、産経新聞や東京タワーなどを創業した前田久吉がつくりました。大阪の郊外にあった前田の生家は貧しい農家で、お母さんはいつも口ぐせのように「家にも牛が一頭いたら、暮らしもずっと楽になるけど・・・」といっておりました。
このことが心の奥深く残っていた前田はこれからの日本にとって畜産振興が必要であることも考えあわせ、いまはなきお母さんに捧げる牧場という気持ちをこめて『マザー牧場』と名付けたのです。
(マザー牧場HPより。強調は引用者)
牛を飼うというのは、南アジア地域などで農家がマイクロクレジット等でお金を借りて行う典型的な生計向上手段です。
前田さんのお母様がこういっておられたのがいつ頃なのかわかりませんが、わずか数世代前には日本もこういう状況があったのだということを改めて思いました。
思えば私が学生だったわずか15年前には、西洋以外で先進国入りする国は日本が最後になるだろうとか、中国からの経済難民の流入を防ぐために援助をする必要があるのだとか、そんなことが真顔で議論されていたものです。
人間の一生は短いので、つい現在の南北関係も固定化しているように考えてしまいますが、一国の経済発展は10年、20年というタームで考えなければならない、というようなことをこのエピソードを読んで改めて感じました。
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