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2007年6月25日 (月)

BSディベート どうする日本のODA

Datafile02 昨晩のNHK新BSディベート「どうする日本のODA」は見ごたえがありました。

ディベーターもODAと経済開発に関する学界の重鎮・渡辺利夫氏、外務省出身の田中均元外務審議官、財務省出身の行天豊雄元財務官、TICAD市民社会フォーラムの大林稔教授など、それぞれの立場をうまく表したバランスのとれたメンバー構成で、ODAのもつ多面性がよく出ていたと思います。

感想をいくつか。

  • 行天氏が途中で言った「ODAは経済発展に寄与していない」といった趣旨のことを言い、渡辺先生が「それを行天さんが言うと困ってしまう」といったやりとりがありましたが、私も行天さんの発言にはズッコケました。確かにそういう研究はありますが(イースタリーなど)、そうでない研究もあるわけで。
  • 大林先生が言われる、貧困層を経済的にも政治的にもエンパワーすることが重要というのは全くそのとおりだと思いますが、相手国の主権もあるなかで実際にどう実践していくのかは、私の勉強不足でイメージがわきません。欧米(とくにアメリカ)ではそうした市民社会育成、政党支援といった援助を行っていますが、日本ではあまり経験がないはずで、その手法を学ぶにはしばらく時間が必要なように思います。
  • アフリカ向け円借款の再開について、経済発展につながらず債務問題だけを残した過去の歴史を繰り返すのではないか、という指摘がありました。これについて番組では取り上げられませんでしたが、日本のみならず各ドナーは過去の反省に基づき、貧困削減戦略ペーパーの策定や公共支出計画の策定支援、援助の調和化など、アプローチの仕方がかなり変わっています。特に調和化の話は、OECD開発援助委員会が進めている話で、この点をハモンド次長に振ってほしかったところです。
  • 田中元審議官が「アフリカ支援は常任理事国入りの票集めのためというのは間違いであって、国際社会の重要な問題として日本として取り組んでいるもの」という発言をされたことには溜飲を下げました。「票集め」とだけみられるのでは、日夜アフリカ支援に取り組んでいる現場の人たちが浮かばれません。

日曜の夜、しかもBSとあって見逃された方も多いと思いますが、7月1日(日)の15:10から再放送があるそうなので、関心のある方もない方も、ぜひ見てみてください。

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