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2007年8月13日 (月)

マネーボール

Moneyball この週末、「マネーボール」(マイケル・ルイス著、ランダムハウス講談社、760円)を読みました。

すごく面白い。

選手の総年棒がヤンキースの3分の1しかないオークランド・アスレチックスがなぜ優秀な成績を残せるのか? それは世間が注目している打率や本塁打の数が実は勝つこととの相関が薄く、逆に相関が高い出塁率やフォアボールの数を重視して、そういった数値がいい選手を安く獲得しているからだ・・・。

本書の面白さは、世間が当然だと思っていることが統計的には実はそうではない、という点にあります。

野球で勝つには得点することが必要だが、どうすれば点が入るか? 4つ塁を埋めれば点が入る。そのためには、アウトにならなければよい(=出塁すればいい)。だから選球眼のいい、出塁率を高い選手を獲得することが勝利への近道となる。

逆に、みすみす相手にアウトを献上する送りバントなんかは合理的な選択ではないし、成功率が低い盗塁を試みるのは適当ではない。高校生からプロ入りした選手は大成していないのでどんなに魅力的な素材でも無視して、ドラフトでは大学生からしかとらない。体格がプロ野球にむいてそうでなくてもあくまでデータに着目して獲得する。

こうやってアスレチックスは良績を残していくのですが、その過程がゼネラルマネージャーやその参謀を中心に描かれます。

データに基づく野球理論も面白いですが、メジャーリーグのドラフトやトレードの様子も生き生きと描かれていて、大変興味深い一冊です。

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コメント

コメントありがとうございます。
「マネーボール」は、実はある国際会議でアメリカの人は「誤った指標を用いると誤った解決策と結論が導かれるので注意しなければならない」という話の例として語っていて、それで知りました。思い込みから一歩下がった立場で科学的な思考を心がけたいと思いますが、この「一歩下がる」というのがなかなか難しいですね。

投稿: participant | 2007年8月20日 (月) 13時48分

含蓄がありますね。成績の評価をする側が、ちゃんとチームが勝つために必要なデータに基づいて選手の評価項目を設定できればチームは強くなるのだと思います。
一般的風評による成果やプロセスを評価するのではなく、真の成果につながる評価を気に掛けるのが大事でしょうね。「お前の評価は、何人のクライアントから名前を覚えられたかだ」、と先輩から言われたことを思い出します。究極の評価項目のような気がします。

投稿: 馬主党幹事長 | 2007年8月17日 (金) 01時11分

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