週刊東洋経済の上半期経済書ベスト1に選ばれた「人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか」(水野和夫著、日本経済新聞社、2200円)を読んでいます。
その中で、日本国内の二極化が進んでいるとして、バブル崩壊後の「失われた10年」においても、販路を海外、特に中国やアジア諸国などのエマージングカントリーに求めた企業(グローバル経済圏企業)は成長している一方、販路が国内に限られる企業(ドメスティック経済圏企業)は停滞している、という記述がありました。
また、地域的にも輸送機械工業などグローバル経済圏企業が集まる東海地方は好調で、その反面、製造業よりも観光などサービス産業のウェートが高い北海道は低迷しているとも。
ここから話は本の内容から離れます。競走馬の生産・育成は北海道の重要産業のひとつですが、血統レベルの向上が目覚しく、遠征馬が海外のG1をとるのが珍しいことではなくなった今、販路を国内だけでなく海外に向けていくことで活路を開くことはできないのでしょうか。
一時期、農水省の後押しもあって韓国への輸出が増えているというニュースがあり、ユニオンの提供牧場からも韓国重賞勝ち馬がでてたりしますが、現在の輸出状況はどうなっているかというと・・・。
| 区分 |
輸出年 |
| 2003年 |
2004年 |
2005年 |
2006年 |
2007年 |
| 血統登録馬 |
合計 |
64 |
62 |
114 |
90 |
49 |
| オーストラリア |
- |
- |
11 |
5 |
- |
| フランス |
3 |
2 |
1 |
4 |
- |
| 英国 |
- |
3 |
4 |
2 |
- |
| 香港 |
6 |
5 |
6 |
7 |
- |
| アイルランド |
6 |
1 |
- |
1 |
- |
| 韓国 |
37 |
31 |
79 |
20 |
16 |
| ニュージーランド |
1 |
4 |
1 |
- |
- |
| シンガポール |
4 |
- |
5 |
37 |
17 |
| アラブ首長国連邦 |
- |
4 |
1 |
10 |
8 |
| アメリカ合衆国 |
7 |
12 |
6 |
4 |
8 |
(出典:日本軽種馬登録協会)
なるほど、韓国が最も多いようですが、2005年をピークに減少傾向。その他ではシンガポール向けの輸出が2006年に伸びているのが目立ちます。そういえばユニオン所属のエルンテフェストもシンガポールに移籍しましたね。
不思議なのは、香港向けの輸出が少ないことです。香港は生産を行っておらず馬資源は全て輸入に頼っているはずです。賞金も高いレースもあって、日本のレベルの高い生産馬を購入して走らせたら豪州産の馬たちとも互角に張り合ってペイするのではないかと、素人は考えてしまうのですがなにか障害があるのでしょうか。
せっかくパート1入りしたことですし、またアジアの経済成長は当面続きそれに応じて競馬の売り上げも伸びていくでしょうから、国内の競馬が縮小傾向にあるから、という消極的理由ではなく、新興市場に積極的にうって出るというのは価値があるように思うのですが、どんなものでしょうか。
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