« 2007年8月 | トップページ | 2007年10月 »

2007年9月

2007年9月24日 (月)

馬と開発

このブログは主に「馬」と「途上国の開発問題」の話題を扱っていますが、この2つのカテゴリは全く性格を異にしますので、読んでくださっている方もどちらか一方の記事しか読まれないのではないかと思います。

この関心領域が重なり合う人はそういないだろうな、と思っていたら、著名な国際協力NGOである「ケアインターナショナル」の代表者の欄に目が留まりました。

団体名 財団法人 ケア・インターナショナル ジャパン(CARE International Japan)
代表者 関口 房朗
団体概要 1987年5月 創立
1993年7月 法人格取得
主務官庁:外務省
所在地 〒171-0032 東京都豊島区雑司ヶ谷2-3-2

おお。

やはり偉大な方です。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007年9月22日 (土)

欧州中距離戦線の再現

今日の中山10R九十九里特別(芝2500m)にマイネルクルーガー(父Montjeu)が出走します。

出走馬の父をみてみると、モンジューエルコンドルパサークロコルージュという99年の欧州戦線を沸かせた面々のほか、90年代前半の名馬ラムタラコマンダーインチーフ(しかも2頭)、ホワイトマズルの名前もあり、欧州競馬好きにはたまらない出馬表です。

サンデーサイレンス系種牡馬の子どもは1頭しかおらず(エイシンサンディ)、これもまた近年の競馬では珍しい。

メンバー構成からは切れ味勝負ではなく、長く良い脚を使える馬同士の直線でのしのぎあいになるように思いますが、クルーガーには父を彷彿とさせるような走りを期待します。ライヴァルはショートローブス、コスモグルミットのコマンダーインチーフ産駒2頭でしょうか。

【レース後追記】
仕掛けが早かった・・・。2コーナーまで同じように最後方に控えていた伏兵馬のサンデーコバンやラムタラプリンスが2,3着に突っ込んできているだけに3コーナー手前から動いていったことが悔やまれる一戦でした。若手らしい思い切った騎乗だったのですが。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月20日 (木)

ファウヌスの調教動画

ラフィアンの会員用サイトがようやくWindows Vista対応になり、BRF滞在馬の調教の様子が動画で見られるようになりました。

単走でしかもゆっくりめのキャンターだったりすると、「ふうん」という感じですが、併走で、ムチが入って併走馬を突き放したりする映像だと「おお!」と思ったりして、期待していたよりも面白かったです。

その「おお!」と思ったマイネルファウヌス(父ハイシャパラル、牡2歳、畠山重厩舎)は、ここにきて馬体が急に変わってきており、ひよわな印象だった春先とは別馬の印象です。今週のブックのリチャード・グリフィス氏の記事によれば、欧州では今年がファーストシーズンのハイシャパラル産駒に期待のもてる兆候がでている由であり、ファウヌスにも期待したいところです。

ちなみにファウヌスというのはローマ神話の神様ですが、wikipediaで調べてみると、こんな感じです。種牡馬向きの名前というか、なんというか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月18日 (火)

国鉄改革の真実

Kokutetsu 「国鉄改革の真実 「宮廷革命」と「啓蒙運動」」(葛西敬之著、中央公論新社)を読みました。

国鉄の民営化、民営化後のJR東海の発展について、まさにその現場で関わったJR東海会長の葛西氏の著作です。その臨場感、迫力が伝わってきます。

印象深い箇所を数え上げればキリがないのですが、もっとも印象に残った言葉は下記のもの(強調は引用者)。

都市間高速鉄道のような公共性の強いインフラ事業の場合、近い将来とは一口に言って20年、将来とは50~100年を意味する。したがって、いったん、大局観と長期展望に立って近未来の目標を定めた場合、途上の需要動向や景気動向に右顧左眄せず、一貫継続して初心を堅持することが、飛躍を達成する必要条件となる。

開発途上国でインフラ整備を支援する場合に、20年、50~100年という視点でとらえてプロジェクトをみているか? 日本の円借款事業の評価は、完成の2年後に行われますが、公共事業のインパクトをみるためには、評価のタイムスパンも長くとる必要があると感じました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月17日 (月)

素質の1次、確実性の2次?

ラフィアンでそろそろ2次募集が始まります。

かつてラフィアンの広告で「素質の1次、確実性の2次」といった内容の文句を見た記憶があります。1次募集馬は素質のある馬を青田買いしたもの、2次募集馬は成長を見極めて購入した馬なのではずれが少ないという意味でしょう。

そこで、JRA-VANのデータを使って現3歳~現5歳の1次募集馬とそれ以外(2次、3次募集馬)のデータを比較してみました。また、JRA-VANのデータのため、競走馬登録しなかった馬は含まれていません。数値は本賞金です。

  1次 2次・3次
  平均 メディアン 平均 メディアン
現3歳 1,134 790 1,484 760
現4歳 1,987 1,025 1,263 820
現5歳 1,449 978 1,678 195
3-5歳全 1,514 860 1,469 490

これをみると、3-5歳世代全てをあわせてみると、1次募集馬のほうが平均値、メディアンとも良好な成績を残しています。また、メディアンについては各世代とも1次 > 2次・3次となっており、必ずしも2次募集馬の方が「堅実」とはいえないようです。

1次と2次では撮影時期が違うため、どうしても2次募集のカタログ写真の方がよくみえてしまいますが、上記のデータを頭の片隅においておいたほうがよさそうです。

もちろん、上記世代の2次募集馬からもレコルトやレーニア、フォーグのような活躍馬が出ていますので「見抜く目」があれば気にしなくてもよいデータではありますが。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月12日 (水)

バゲッジクレーム

入江たのしさんの「ウマい話に乗ってみろ」に、ヒースロー空港で荷物がよくなくなる、というエントリがありました。

グラスゴーで「ターミナル1では最優先」のダッグをつけてもらうが、ボクの預け入れ荷物は、関空でロスト。事務所までタダで送ってくれるからいいや、とポジティブに考えるが、ヒースロー空港の乗換え荷物は、事程左様に要注意だ。

へえー、と思っていたら、こんなニュースを見つけました。

これによると英国航空(British Airways)では今年だけで55万個(!)の荷物がどこかへいってしまっており(そのうちいくつかは本当になくなってしまっている)、これに怒った乗客が集団訴訟を起こしたそうです。

この記事によれば乗客36人に一人の割合で荷物がどこかへいってしまっており、これはヨーロッパの航空会社の中で最悪だそうです。ヒースローへBAへ乗っていくとかなりの確率で荷物がなくなる、とも。

もっと驚くのは、誰のものかわからなくなってしまった荷物は、21日以上たつとアメリカに送られて競売にかけられるという記述です。その売却益はどこにいくのでしょうね。

というわけで、BAでイギリスに行かれる人は事程左様に要注意、という話でした。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年9月10日 (月)

心房細動

週末は、サンベルナールが7着、グロリーゲインは16着という結果でした。

グロリーゲインは競走中に心房細動を発症し、レースになりませんでした。無念。

心房細動とは違いますが、私もジョギング中に脈がおかしくなることがあります。正確には「発作性頻脈」というらしいですが、ちょっとしたけっかけで心拍数が急に速くなり、しばらく歩いているとおさまるのですが、走り出すとまた頻脈が発生するという、やっかいな症状です。

発作そのものがすぐに命にかかわるものではないということですが(by家庭の医学)、確かにこの状態になると全力疾走はできないですね。

ところでユニオンといえば、マリエンベルクがすごい勝ち方をしましたね。日進牧場は同じマリエンバード産駒のリリカルヴァースでも現2歳世代で勝ち星を挙げており、何かがピタリとはまったような印象を受けます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月 8日 (土)

人事は尽くした

もう3歳未勝利戦もあとわずか。いよいよ後がなくなってきましたが、今日、中山6Rにサンベルナールが、明日の札幌6Rにグロリーゲインが出走します。

サンベルナール、私が買った競馬エイトでは全くの無印ですが、直線の短い中山にかわって得意の先行力を活かしてなんとかなってほしいものです。

ちなみにユニオンのサイトでも競馬エイトでも、追いきりは5日の時計だけが載っていますが、「ぼく馬メール」では翌6日にも石神騎手騎乗でウッドコース5ハロン64.7秒の時計を出したことになっています。

異例の連日追い。人事は尽くし、あとは結果をだすだけ。頑張れ、サンベルナール!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月 6日 (木)

死亡推定時刻

51x1da1wbel__ss500_たまにはミステリーでもと思い、「死亡推定時刻」(朔 立木著)を読みました。

いやあ、これはすごい。すごいリアリティです。冤罪がテーマですが、ノンフィクションを読んでいるかと思ってしまうほど、細部も結末も現実的です。それもそのはず、作者は現役の法曹関係者だそうで、アマゾンの書評でも法曹関係者から高い評価を得ていることが目を引きます。

帯には「一生のうちに読んでおくべき」といった趣旨のことが書いてありますが、身に覚えがないのに警察で取調べを受ける前に読んでおくと役立つのではないかと思いました。別に犯罪予備軍層でなくても、何の気なしにおした判子がもとで背任に問われるかもしれませんから、読んでおいて損はありません。

あと、強烈に印象に残るのは、理屈もへったくれもなく検察べったりの裁判官の姿です。これは決して珍しいケースではないそうで、私は裁判員制度について「どこの誰かもわからない人に裁かれるよりも、司法試験を受かった人に裁かれたい」と思っていたのですが、この本を読んで考えが変わりました。

面白く、また大変ためになる本ですので、お勧めです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月 3日 (月)

競走馬の販路を拡大する

週刊東洋経済の上半期経済書ベスト1に選ばれた「人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか」(水野和夫著、日本経済新聞社、2200円)を読んでいます。

その中で、日本国内の二極化が進んでいるとして、バブル崩壊後の「失われた10年」においても、販路を海外、特に中国やアジア諸国などのエマージングカントリーに求めた企業(グローバル経済圏企業)は成長している一方、販路が国内に限られる企業(ドメスティック経済圏企業)は停滞している、という記述がありました。

また、地域的にも輸送機械工業などグローバル経済圏企業が集まる東海地方は好調で、その反面、製造業よりも観光などサービス産業のウェートが高い北海道は低迷しているとも。

ここから話は本の内容から離れます。競走馬の生産・育成は北海道の重要産業のひとつですが、血統レベルの向上が目覚しく、遠征馬が海外のG1をとるのが珍しいことではなくなった今、販路を国内だけでなく海外に向けていくことで活路を開くことはできないのでしょうか。

一時期、農水省の後押しもあって韓国への輸出が増えているというニュースがあり、ユニオンの提供牧場からも韓国重賞勝ち馬がでてたりしますが、現在の輸出状況はどうなっているかというと・・・。

区分 輸出年
2003年 2004年 2005年 2006年 2007年
血統登録馬 合計 64 62 114 90 49
オーストラリア - - 11 5 -
フランス 3 2 1 4 -
英国 - 3 4 2 -
香港 6 5 6 7 -
アイルランド 6 1 - 1 -
韓国 37 31 79 20 16
ニュージーランド 1 4 1 - -
シンガポール 4 - 5 37 17
アラブ首長国連邦 - 4 1 10 8
アメリカ合衆国 7 12 6 4 8

(出典:日本軽種馬登録協会

なるほど、韓国が最も多いようですが、2005年をピークに減少傾向。その他ではシンガポール向けの輸出が2006年に伸びているのが目立ちます。そういえばユニオン所属のエルンテフェストもシンガポールに移籍しましたね。

不思議なのは、香港向けの輸出が少ないことです。香港は生産を行っておらず馬資源は全て輸入に頼っているはずです。賞金も高いレースもあって、日本のレベルの高い生産馬を購入して走らせたら豪州産の馬たちとも互角に張り合ってペイするのではないかと、素人は考えてしまうのですがなにか障害があるのでしょうか。

せっかくパート1入りしたことですし、またアジアの経済成長は当面続きそれに応じて競馬の売り上げも伸びていくでしょうから、国内の競馬が縮小傾向にあるから、という消極的理由ではなく、新興市場に積極的にうって出るというのは価値があるように思うのですが、どんなものでしょうか。

| | コメント (2) | トラックバック (2)

2007年9月 1日 (土)

援助よさらば

偶然なのか、それとも最近流行っているのか、今日「A Farewell to Alms」(施しよさらば)というフレーズを2度見かけました。

ヘミングウェイのA Farewell to Arms(武器よさらば)のもじりですね。

ひとつはウォールストリートジャーナルに8月22日に掲載されたCenter for Global Developmentの研究員であるArvind Subramanianの論説です。論説の主張を大まかにまとめると以下の通りです。

  • アンジェリーナ・ジョリーやU2のボノがアフリカの窮状を救おうと援助の増額を唱えているが、最近の研究では、援助は乳幼児死亡率の低下などの成果をあげているものの、民間セクターの持続的な投資を通じた長期的な経済発展はもたらしていないという結果が出ている。
  • 援助ではなく、移民の受け入れや途上国の風土にあった高収量品種の開発、先進国企業による汚職の取り締まり強化といった、他の手段の方が開発途上国の長期的な経済発展にとってより大きなインパクトをもっているかもしれない。しかし、これらの手段は実施が政治的に難しく、これらに手をつけるよりは援助量を増やすほうがコンセンサスを得やすい。
  • アンジェリーナ・ジョリーやボノは、声高に援助の増額を言うことで、貧困削減により効果のある方策から人々の注意をそらしてしまっている

もうひとつは、New York The Sunに掲載された「How to Save Africa」と題された論説で、最近「Farewell to Alms: A Brief Economic History of the World」という本を出したGregory Clarkというカルフォルニア大学の教授によって書かれています。

こちらもアンジェリーナ・ジョリーやボノ、そしてジェフリー・サックス教授の唱えるアフリカ支援、特に死亡率の低下と食料増産への援助の増加に対して懐疑的です。

  • ボノやジェフリー・サックスの人道的なアピールは抗しがたいものであるが、生活水準に関する経済史的観点からは、こうした支援はさらにアフリカの貧困を悪化させる
  • なぜなら、アフリカの状態は産業革命前の欧州や他の地域と同様であり、「マルサスの罠」に陥っている。そうした状態で死亡率を低下させ、人口が増えれば人々の生活水準はいきおい低下する。事実、アフリカの生活水準は産業社会と接触する前よりも悪くなっている。
  • 重要なことは、簡単ではないが、アフリカにおいていかに産業化を起こすかである。サックスの考えは貧困への対症療法ではあっても、その原因を取り除くものではない。

この2つの論説に共通しているのは、持続的な経済成長を実現することの重要性です。

前者ではそのために援助が果たす役割について悲観的で、また後者でもイギリスがインドの植民地経営においてインフラ整備や農業開発を行ったものの現実にはその間にインドの産業化は後退した例をあげ、産業化を進めることは難しいとしている点でも共通しています。

日本は、経済成長を通じた貧困削減をその援助理念の中心に据え、主にアジアに対して経済インフラ整備支援を行ってきました。そのことが「ハコモノ中心」などと批判されてきたわけですが、日本のODAがアジアの産業化に果たした役割が実証され、そのエッセンスが応用可能な形で抽出されれば、「援助よさらば」とはならず、途上国の開発に重要な貢献ができるものと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2007年8月 | トップページ | 2007年10月 »