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2008年3月28日 (金)

つぶせ!裁判員制度

あなたは刑事裁判の被告になったら、裁判員に裁かれたいですか。それとも裁判官に裁かれたいですか。

私なら、どちらかといえば後者です。

という意識を持っていたので、本屋で「つぶせ!裁判員制度」(井上薫著、新潮新書、680円)を見つけたとき、思わず手にとってしまいました。

著者は元裁判官ですが、裁判員制度の問題点を本書で指摘します。

裁判所は国民の代表たる国会が定めた法令を適切に適用する(「すべて裁判官は、・・・この憲法及び法律のみに拘束される」)ことで民主主義のコントロールが効いています。法律を適切に適用するためには、相応の専門知識が必要であり、であればこそ司法試験制度があるわけです。

ところが裁判員制度が始まると、法令について素人の裁判員が、事実認定や法令の適用、量刑の決定を行うことになります。「法律のみに拘束される」となっていても、その法律がわからなければ拘束されようもなく、結局、主観とか多数決とか、なんとなくとか、そういう法律以外の基準で判断されるおそれが非常に強い。

そういう制度は憲法違反であり、施行前に取り消すべく国民は行動を起こすべきである、というのが本書の主張です。

思うに、普通の人は、法律の知識とかいう以前に条文を読んでそれにあてはめるという作業に慣れていないのじゃないかと。会社で規程とか規則があるのに、わずか数ページ、数行の条文ですら読まずに人々が大雑把に仕事しているのをみるとつくづくそう思います。

そういうのが普通の人なのに、その普通の人が裁判に参加して法令を適切に適用するというのは確かに非現実的という気がします。

ところで裁判員制度って誰が、どういう目的で導入を推進しているのでしょう。現場の裁判官や弁護士も、そして国民も望んでいないのに(裁判員をやりたいという人は少数という世論調査がある)、なぜ導入が決定されたのか、不思議です。

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