現代アフリカと開発経済学
今月、TICAD IVが開催されるとあって新聞もテレビもアフリカ関連の番組・記事を多数紹介しています。
TICADはこれで4回目ですが、3回目のときと比べてもその報道振りは際立っているように思います(当時、私のアンテナが低かった可能性もありますが)。
他方、そうした記事を丹念にフォローするのは結構コストがかかりますし、そもそも「アフリカ」といっても北アフリカから南アフリカ、西アフリカから東アフリカまで多岐にわたり、ひとくくりにすることが困難です。
そういうときはやはり新聞記事ではなく、一冊本を読むのがいいのではないかと思って読んでみたのが「現代アフリカと開発経済学 市場経済の荒波のなかで」(峯 陽一著、日本評論社、3300円)。
アフリカの農業の振興、都市化、累積債務、構造調整、飢饉といった課題をルイス、ベイツ、ハーシュマン、アマルティア・センといった経済学者、社会学者が提唱した理論をあてはめつつ解説する、という構成をとっています。
個人的には「農工間労働移動モデル」のルイスがカリブ海出身の非白人経済学者で、自身のルーツである西アフリカの経済開発に実務家として携わっていたというエピソードが印象に残りました。また、「アフリカの飢饉とセン」の章では、今話題になっている食糧問題への対応のヒントとなるような記載もあります。
経済学やアフリカに予備知識がない人がいきなり読むととっつきにくさがあるかもしれませんが、以前紹介した「図説 アフリカ経済」などとあわせて読むと、おぼろげながらアフリカ経済の姿が見えてくるのではないかと思います。
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