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2008年11月 8日 (土)

冬の喝采

Winter_2 本屋さんで本を物色していたところ、「冬の喝采」(黒木亮著、講談社、2000円)の帯を読んでびっくり。

「箱根駅伝選手だった作家が描く…自伝的長編小説」

えええー。黒木亮が箱根駅伝の選手だって?! 

黒木亮は開発途上国を舞台にしたすぐれたビジネス小説(「アジアの隼」、「シルクロードの滑走路」など)を書くので大好きな作家のひとりですが、まさか駅伝選手だっとは。

驚きながら手にとって読んでみると、なんと箱根駅伝の3区の選手として2区の瀬古利彦から襷をもらうシーンから始まっていて、これは読むしかないと、即座に購入。

全622ページの長編小説ですが、そのほとんどがひたすら練習と試合、けがとの格闘の記述。と書くと短調そうですが、作者が中2のころから書きためた練習日誌を基にした、黒木小説らしいディテールまで丁寧に描いた筆致はすばらしく、通勤途中に読んでいて夢中になりすぎて降りる駅を間違えたり、傘を電車の中に置き忘れたりしたぐらいです。

早稲田の競走部での瀬古や中村監督とのエピソードも大変興味深く、どっぷりつかってしまってまるで自分が競走部に入ったような気分になりました。黒木亮の文章表現は、たんたんと抑えめなので、主人公である自分の感情もストイックなうえにどこか冷めているところが感じられたりするのですが、そこは箱根駅伝、やはり感動するシーンも。

それにしても人はここまでひとつのことに打ち込めるものなのか。この小説に出てくる中村清監督はかなりめちゃくちゃな人ですが、その中村監督が言う「努力は無限」、「若い時に汗を流さないものは老いてから涙を流す」という言葉に、わが身を振り返ってしまいました。

良い小説です。ぜひ一読を。

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コメント

しーさん、お久しぶりです。

いえ、私の読む本はジャンルが限られています…馬か開発かジョギングか…。関心範囲を広げた方がいいとはわかっているのですが。

日記、拝見しました。こ、これは、またかわいい。これはメロメロですね。こんどぜひ会わせてください。あとプティバトーにも久しぶりに行きたいですね。

ではでは。

投稿: participant | 2008年11月12日 (水) 08時04分

お久しぶりです。
ブログは時々覗かせていただいていますが
読書範囲、広いですね~。
わたしの読書なんぞはごくごく狭い分野でしかないので
いろいろ参考になります。
(人柄を知っていると紹介されているものにも食指が動きますね)
今度この小説を探してみます
前述のケニアの本も面白そう。

ところで我が家にも変化あり。
お暇なときにわたしの「日記」にも遊びに来てみて下さい☆
(奥さまにもよろしく)

投稿: しー | 2008年11月11日 (火) 12時35分

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