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2009年2月13日 (金)

アフリカ・レポート

Africa_report 「アフリカ・レポート―壊れる国、生きる人々」(松本仁一著、岩波新書)を読みました。

著者は元朝日新聞記者で長年にわたりアフリカ諸国を取材してきた経験があります。私も朝日新聞紙上でなんども著者の署名入りの記事を読み、その度注目してきました。

その記事をまとめる形で、ジンバブエのような略奪国家がいかに経済社会の発展を阻害し、人々の希望を奪っているかを中心に今のアフリカを伝える好著です。

ところで終章で著者は、現地のNGO、日本人が経営する企業のとりくみ、青年海外協力隊のアイデアで生ガキ屋台を始めて収入をあげたセネガルの漁民の話を紹介し、こうした「人々の自立の動き」が希望となっているとレポートします。

その上で、あとがきでこのように記しています。

2008年5月待つ、日本政府が主催する「第4回アフリカ開発会議」(TICADIV)が横浜で開かれた。政府は、アフリカ53カ国中40カ国の首脳が参加したことで会議は成功だったと評価し、今後5年間で対アフリカ政府援助(ODA)を倍増すると宣言した。

しかしアフリカ首脳の多くが本書に出てくるような状態であるとき、日本が彼ら首脳を相手とした旧態依然のアフリカ外交を続けていていいのだろうか。

確かにこの懸念はあります。

他方において、治安の維持やインフラの整備といった経済社会の基盤となるサービスは国家によってしか提供できないというのも事実です。

NGOなどを通じた支援など、機能していない国家をバイパスした援助は可能ですが、同時に、国家の行政能力を強化する支援も行わなければならないという難しい課題にどう対処していくか、が問われているのだと思います。

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