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2011年11月23日 (水)

公務員給与は高止まり?

11月22日付の朝日新聞「声」欄に「民間人は納得せず 人事院勧告」という投書が載っていました。

国民として実感のないままいつの間にか膨れ上がった1千兆円もの借金。一体、だれが、どんな形でこのツケを払っていくのだろうか。(中略)

公務員の現行の給与水準は、バブル期に民間企業の給与を参考に引き上げられた経緯がある。その後、環境が変化しても、従来のやり方を踏襲してきたため、高止まり現象を起こしている。それが今回の財政圧迫の要因の一つでもある。

1.まず後段について。

人事院のHPをみればわかりますが、人事院勧告は、バブル期も今も、民間企業の給与を参考に行われています。ですので、民間企業の給与水準が下がれば、それに応じて人事院勧告もマイナスの勧告をします。賞与の支給月も同様です。

人事院では、事業所規模が50人以上の事業所47,484か所から10,497事業所を無作為抽出して、その給与実態を調べ、それと同等の水準になるように勧告を出しています。

たとえば平成22年であれば、民間の月例給が394,874円に対して国家公務員が395,666円と792円国家公務員の方が高くなっているので、その分をマイナスしましょう、と勧告がなされるという仕組みになっています。

なので、「民間と同じならいいのか」とか、「事業所規模50人以上のところしか選ばないのはおかしい」という議論はあるかもしれませんが、少なくとも、バブル期に民間企業を参考に引き上げ、そのまま高止まりしている、という指摘はあたらないのではないかと。

2.私としては、人事院勧告の仕組みよりも、「国民として実感のないままいつの間にか膨れ上がった1千兆円もの借金」というくだりに問題の根っこがあるように思います。

そもそも予算というのは、国民が選出した議員によって審議・承認されるものですし、予算の政府案も、議会制民主主義のもとでは第一党による内閣が作ったものです。

感覚としては政治家と官僚が勝手にやったこと、という印象を持つのかもしれませんが、もとをたどっていくと、こうした予算を承認してきた国会議員を選出してきた我々自身にも責任があります。我々自身が選んだ政府による、我々の予算として考えないと。

ちなみに一般会計約92兆円のうち、国家公務員の人件費は約5兆円で、全体の5.4%程度です。国家公務員の処遇を下げれば財政赤字削減には貢献しますが、焼け石に水の効果しかありません。

コスト削減は当然として、マスコミや政治家には給与水準や公務員宿舎といった公共部門バッシングを越えた、もう少し大きな議論をしていただく必要があるかと思います。

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