先日、ソシエテジェネラル銀行でトレーダーが不正取引で約7600億円の損失を出したという報道がありました。
古くはベアリング社、旧大和銀行ニューヨーク支店での事件が思い出されますが、金融機関でもこうした不祥事対応をしっかりとっているはずなのに、時代は変わっても同種の事例はなかなかなくならないのは不思議な感じがしますが、人間とはそういうものなのでしょうか。
ソシエテジェネラル銀行のトレーダーが不正取引で損失を抱えた経緯についてはまだつまびらかではありませんが、こうした損失を抱えてしまうのには一定のパターンがあるようです。
先日読んだ「確率的発想法 数学を日常に活かす」(小島寛之著、NHKブックス 920円)によれば。
ギャンブルにおけるロジックが人それぞれといっても、いくつかの代表的なパターンがあるようです。まずあげられるのは、「失った額を取り返すような賭け方」をする人です。たとえば、最終レースまでに10万円を失っていて、最終レースのための資金が1000円だけ残っている場合、配当が100倍の馬に賭けるわけです。このとき、その馬が勝つ確率のことは念頭にないようで、注目するのは配当だけなのです。このような戦略を「マルチンゲール戦略」といいます。この戦略を取ると、雪だるま式に掛け金が膨らんでいき、破滅的な状態に陥ることも稀ではありません。
旧大和銀行ニューヨーク支店で巨額の損失を出した日本人ディーラーもこの罠にはまったようです。最初の小さな損失を上司に報告せず、それを粉飾したため、取り返そうとややリスクの高い取引に手を出しました。そこでも損失を出し、またそれを含めて取り返そうと、どんどんリスクの高い取引に踏み込んでいって、しまいには取り返しのつかない巨額の損失をたった一人で築きあげてしまったわけです。
(「確率的発想法」P.30-31)
なるほど。確かに馬券でも、「常に負けた分を取り返すような賭け方(倍々法など)をしていれば必ず勝つのでは?」といった質問を受けることがあります。
ものは試し、と先週の土曜日、中山の全12Rを対象にマルチンゲール戦略を実践してみました。といっても実際に購入したわけではなく、Target上で常に前のレースの購入分を外したものとして仮定し、それを取り返すように利益配分額を設定して買ってみたわけです。
そうすると、第一レースでは一点100円の勝負が最終レースの頃には12万9000円ぐらいになり、その収支は…。
まあ、やっぱりやめておいたほうがいいかもしれませんね(笑)。工夫の余地はありそうな気もしますが。